トラック部門7位で前半戦を折り返した日野チームスガワラは、中間日にハイルで車両と人員をリフレッシュした。
とはいっても、中間日はメカニックは大忙し。競技車両に大きなダメージはないものの、後半戦に向けて入念な整備を行なった。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/日野自動車・フルロード編集部
後半戦に向けてメカニックが整備に勤しむ
1月10日、ダカールラリー2025はサウジアラビア北部の都市ハイルで中間日を迎えた。
この日は競技は行なわれず、メカニックたちが予定されていた部品の交換作業のほか、後半戦に向けた入念な点検整備を行なう。
前半戦の最終日はメカニックの整備やパーツの供給なしで2つのステージを走るマラソンステージの2日目だったが、車両の状態はまずまずで、夜7時過ぎにビバークにHINO600が到着するとメカニックたちは早速点検作業に取り掛かった。
メカニック陣はその日のうちに大物の前後リーフスプリングの交換を実施。夜半の休憩を挟んで10日も早朝から作業をはじめ、ハブリダクションのオーバーホールと前後ブレーキローター&リアブレーキキャリパーの交換、副変速機付きトランスファの交換などを粛々と進めた。
点検の結果、右側サイドレールのトランスファのクロスメンバー付近にクラックが見つかり、溶接で補修。また、後軸のデフキャリア取り付け部周辺にオイル漏れが確認され、シール交換が追加されたため、作業の終了時間は午後10時頃までずれこんだ。
11日は後半戦の初日。ハイルから南東のアル・デュワディミ間で605kmの競技(トランスファー区間171kmを含む)が予定されている。
【日野チームスガワラのスタッフのコメント】
門馬孝之
今大会には販売会社からエキスパートのメカニック3人を派遣して頂いており、作業は手際よく迅速。本当に助かっています。フレームのクラックも溶接補修で問題なし。後半戦もこのまま乗り切ってくれることを信じています。
鈴木誠一
フレームのクラックが入ったのは以前に開けたことがある場所だったようです。溶接したので大丈夫だと思います。そのほか、FRP製のインタークーラーの導風板が割れてアルミ板で補修。いろいろありますね。
良川幸司
販社メカさんは整備や部品の最新情報を持っているので、ありがたい存在です。現在のクルマは信頼性が上がっているので毎日徹夜をしていた頃が信じられません。
柏谷壮一郎
みんなで力を合わせて頑張ってきました。仕事も良いペースで進むので、徹夜はまだ経験していません。
邵相権
もう一週間以上現場にいるので、砂の上での作業にも慣れました。これからが本番ですね。
上原智史
前半戦を調子良く乗り切ってくれたので、ここでしっかり整備して後半戦に送り出したいです。ハイルは朝晩冷え込みますが、作業をしていると暑い。砂嵐がなくて良かったです。
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