ワンペダルドライブが快適!!
試乗時は2人乗車の空荷状態(最大積載量1000kg)。電動機の性能は最高出力が67PS/1550rpm、最大トルクが34.0kgm/500rpm。変速機は12.1の固定減速比で、極低回転から最大トルクを発揮する電動機の特性により、とりわけ発進時には力強い加速感をもらたす。
ただしペダルを一杯に踏み込んでも一部のEV車に見られるような異次元的な強い加速には至らない。制御によって状況に応じた「必要充分な加速」がもたらされる感覚だ。
走行中はEVらしい静粛性が保たれる。とはいえ床下から冷却用のファンノイズがよく聞こえるのと、キャブのバックパネルが存在しないため後方からのロードノイズが意外に響く。
サスペンションは独立懸架のフロントがベース車と大差ないストロークを持つのに対し、Iビーム式固定軸のリアは床の低さに直接的に影響するため、縮側のストロークを最小限に抑えている。このためスプリングは硬く、空荷の試乗時は路面からの突き上げが明瞭だった。
前後サスペンションの動き方の違いは旋回時にも独特のロール感をもたらすが、これが超低床トラックの乗り味なのだろう。
減速時にはエネルギー回生を積極的に行なう「eDAP(eドライビング・アシスタンス・ペダル)」が制御がデフォルトで作動する。この機能はアクセルペダル操作に応じて回生量を変化させるもので、。踏み込んだ状態から大きく戻すほど強い回生(減速トルク)が発生する。
アクセル操作だけで加減速を調整する「ワンペダル」的な運転が可能となり、効率的なエネルギー回生による航続距離延伸とサービスブレーキの摩耗抑制効果をもたらす。
停車直前にブレーキペダルを踏む必要はあるものの、アクセルからブレーキにペダルを踏み変える頻度が大きく減少。運転操作の負担が軽くなる(ラクになる)ことを実感した。
なお、BレンジではDレンジに比べてピークの回生トルクが高まるように設定されている。同機能はスイッチでカットすることもできるが、操作に対する違和感は少ないので誰でもすぐに慣れるはず。個人的には快適で楽しい試乗だった。
【画像ギャラリー】日野デュトロZ EVの内装&走行シーンをチェック!!(7枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方