日野チームスガワラ、ダカールラリーレポート №16

日野チームスガワラ、ダカールラリーレポート №16
フィアンバラ砂漠のSSが増水によりキャンセル
ダカールラリー2013はいよいよ終盤戦。16日からの3日間が最後の難関となる。まずはアルゼンチンのラ・リオハからフィアンバラへの行程で、256㎞の移動区間のあとフィアンバラ砂漠を舞台に219㎞の競技区間(SS)が行なわれた。フィアンバラはアンデス山脈のふもと、標高1500mほどの高地にある。白く柔らかい砂は走行抵抗が大きく、走行速度は低め。加えてしばしば40度を超える酷暑のためスタックのほかオーバーヒートのリスクも小さくない。今回のSSはフィアンバラ北部の山麓地域を反時計周りに巡る設定で、砂丘越えもふんだんに盛り込まれていた。
ところが前日の降雨の影響で枯れ川が増水したほか、ルート上数か所で水が出たため主催者は4輪とトラック部門の競技中止を決定。ほとんどの競技車はすでにスタートしていたが、コース上随所で現場のオフィシャルによって(中止を)知らされ、舗装路に迂回してフィアンバラのビバークへ向かった。すでに一部の車両はチェックポイント(CP)1を通過していたため、この日の結果はCP1の通過タイムを基準とし、未通過の車両にはCP1を最下位で通過した車両のタイムが一律で与えられることになった。日野チームスガワラの日野レンジャーは2台ともCP1の手前で止められたため、SS順位は2号車が総合16位、1号車が52位(両者同タイム)。これを反映させた累計順位は2号車が総合19位、1号車が31位となった(ともに排気量10リットル未満クラスのクラス順位は不明)。
明日17日は再びアンデスを越えてチリへ入国。アタカマ砂漠の中心地、コピアポ周辺で再び難易度の高い砂丘ステージが予定されている。
チームメンバーのコメント 
菅原義正/15日のSSでは途中の狭いところで先行車がコースアウト車両を引っ張り上げていて後続が大渋滞。30分ほどロスしてしまいました。水温上昇のトラブルは大分良くなってきたのですが、昨晩には新品のラジエターに交換してもらいました。その効果はてきめんで、今日走り出したらSS手前の移動区間でオーバークールになるほど。SSは3㎞走ったところで止められてしまったためよく分かりませんが、具合は良さそうでコピアポのSSが楽しみです。
菅原照仁/移動区間で雨が降っており、スタートしたらいつもの枯れ川に水が流れていました。今回のフィアンバラはいつも使っていない場所も含まれて難易度が高く、我々が順位を上げるチャンスだっただけに中止は残念です。
フォトギャラリー
BH8P7847 チームのテントで応援メッセージを読む菅原義正.jpg
チームのテントで応援メッセージを読む菅原義正
BH8P7823 フィアンバラに到着し、さざえの缶詰で昼食を摂る菅原照仁.jpg
フィアンバラに到着し、サザエの缶詰で昼食をとる菅原照仁
BH8P7945 アタカマステージに向けて整備される日野レンジャー.jpg
アカタマステージに向けて整備される日野レンジャー

最新号

【解説&試乗】日野プロフィア2024年モデル フルロードvol.55 本日(12/10)発売!!

【解説&試乗】日野プロフィア2024年モデル フルロードvol.55 本日(12/10)発売!!

今号では、昨年2月中旬から出荷を再開した日野プロフィアの2024年モデルに試乗。燃費性能と安全性能もアップし、新設計AMTで走りも別モノに進化した新モデルの実力に迫ります。また、「だれでもトラック」いすゞエルフミオEVの公道試乗を実施。AT限定普通免許で運転できるEVトラックの魅力をお伝えします。大好評の「働くクルマの大図鑑」は、飲み物を運ぶその究極のカタチ「ボトルカー」を特集しました。ボトルカーの構造から製造工場のレポート、知られざる歴史、さらにはeキャンターのボトルカーの試乗レポートまで盛りだくさんの内容になっています。