序盤の砂丘ステージで波乱!
7日の行程は、ペルーのピスコ~ナスカ。ピスコから南東に向かい、アンデス山脈の山麓近くで243kmの競技を行ったあと96㎞のリエゾンでナスカに至る。この区間は前回大会のナスカ~ピスコの逆走で、そのまま使われている部分もあったが、前半には難易度の高い砂丘が用意され、参加者を苦しめた。これまでのスタート地だったアルゼンチンのブエノスアイレスやマルデルプラタと異なり、リマの南東部には砂漠地帯が広がっている。このため序盤戦から砂が連続する設定が可能となったもので、南米が舞台になってからは初めての展開。最初に振るい落としの砂丘ステージがあったアフリカ時代のダカールラリーを彷彿とさせる内容だ。
2台の日野レンジャー(輸出名HINO 500 Series)でトラック部門に参戦している日野チームスガワラは、この日も粛々と競技に臨んだ。2号車菅原照仁/杉浦博之組は砂丘もなんなく越えて快走。SS総合24位、排気量10リットル未満クラス1位で走り終え、累計順位でも総合25位でクラス1位をキープした。
一方、電子制御エンジンを搭載した新型車両を駆る1号車菅原義正/羽村勝美組は、前日の水温のトラブルも解消して順調に走行していたが、183㎞地点の穴でタイロッドを曲げ、その場で修理を行なうことに……。応急措置では完全には修復できず、トーアウト状態で走行を続けたためペースも落ち、SS総合46位、クラス5位でゴール。累計順位が総合37位、クラス5位となった。
8日は、太平洋岸をさらに南下してペルー最後のビバーク地アレキパへ。ナスカの周辺で288㎞の競技が予定されている。このSSは前半に険しい砂丘群が待ち受け、序盤の難関3連戦の締め括りとなりそうだ。
★チームメンバーのコメント
菅原義正/173㎞地点で大きな穴を越えたらタイロッドが曲がってしまいました。そのままでは走れないほどの曲りで、その場でジャッキを掛けて応急措置。完全にはまっすぐにならなかったのでその後は砂丘でハンドルが効かずに大変でした。これまではなかったトラブルなのでちょっとびっくりです。
羽村勝美/それほど大きな入力ではなかったのでタイロッドの曲がりは意外でした。
それまではすこぶる順調に走っていたのですが。気持ちを切り替えて明日からまた頑張ります。
菅原照仁/今日は我々には辛いステージでした。もっと堅ければ大型のライバルとのタイム差も小さいし、もっと難しければこちらに有利。砂丘で差をつけられないのは南米に来て4年目でみんなが上手になってきたのもあると思います。
杉浦博之/やっとペースができてきたような気がします。今日のナビはそれほど難しいというわけではなく、あくまで順調にこなせました。
★フォトギャラリー
2号車(菅原照仁/杉浦博之)
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