将来の規制対応も視野に!? ダイムラーが新世代の「パワーライナー」内燃ドライブラインを発表!

回転数を下げる「ダウンスピーディング」というコンセプト

将来の規制対応も視野に!? ダイムラーが新世代の「パワーライナー」内燃ドライブラインを発表!
OM471型エンジンの出力(kW)・トルク(Nm)曲線とラインナップ

 効率化のため同社は、エンジン回転数を下げるダウンスピーディングという一貫したコンセプトを採用している。これには燃費向上の他、騒音を削減する効果もある。

 そのためにはエンジン、トランスミッション、駆動軸が緊密に連携する戦略が欠かせない。長距離輸送向けのOM471型エンジン+G291型トランスミッションの組み合わせの場合、リアアクスル比(最終減速比)はi=2.278という低さだ。
(リアアクスル比はドライブシャフトと駆動軸の回転数の比のことで、車輪が1回転する間にシャフトが何回転するかを表している。一般にこの比が低いほど高速走行時のエンジン回転数も低くなる)

 新世代パワーライナーにおいてトランスミッションは不可分の構成要素で、特に幅広いギア比を備えるG291型およびG340型トランスミッションはダウンスピーディング戦略を支援し、低回転数での運転を可能とする。同時に、ギア比の幅が広がることで低速域でのステップが細かくなり、より精確な操作が可能になる。

 いっぽうG211型およびG230型はOM470型エンジンと組み合わせる軽量ソリューション向けに設計された。負荷の高い特殊用途向けにはG280型をラインナップし、ターボリターダクラッチや強力なパワーテイクオフとの組み合わせを想定している。

 効率とパフォーマンスの他に、ドライバビリティの向上も図った。シフトの高速化と出力・トルク特性の最適化、正確な操縦性など、ドライビング体験の改善も各コンポーネントの連携によって実現した。巡航速度での回転数低下はキャブ内の騒音レベルの低下にもつながり、エンジンブレーキの性能向上と併せて効率的で快適なドライビング体験を提供する。

未来の商用モビリティを占う「デザイン・インスピレーション」

将来の規制対応も視野に!? ダイムラーが新世代の「パワーライナー」内燃ドライブラインを発表!
バーラト・ベンツによるデザインスタディ

 「トラック」というモビリティの産みの親であるダイムラーは、130年間、開拓精神を忘れていない。IAAではトラック誕生130年を祝う記念事業の一環として、同社のグローバルデザインセンターから、デザインスタディ集「グローバル・デザイン・インスピレーション」も公開されている。

 プロジェクトでは輸送とモビリティに関して多様な視点を示し、未来は単一の「予測」に収束するのではなく、幅広いアイデア、要件、視点によって定義されることを強調した。

 ダイムラーの傘下ブランドから寄せられたコンテンツは、新進気鋭のデザイナーから経験豊富なプロフェッショナルまで、世代を超えた創造的思考の価値を示している。こうしたコンセプトは将来の製品や技術のプレビューを意図したものではなく、むしろモビリティの課題と機会について議論を促すことを目的としている。

 ドイツのメルセデス・ベンツ・トラックスのデザインスタディは、「Make more with less.」(より少ないもので、多くを生み出す)という方針を示したもので、部品点数を削減しながら機能を要素化し、高度なモジュール化によって資源効率を向上する方法を模索している。少ない材料で大きな価値を生み出すことで、持続可能な車両設計へのアプローチを切り拓く。

 米国のフレイトライナーは、自動運転ソリューションと車両・ロボットの相互作用に焦点を当てた。自律システムがメンテナンスやサービス業務を引き継ぐことで、稼働時間と効率を向上する未来像を描いた。

 バスの「ゼトラ」ブランドはツェッペリン飛行船にインスパイアされたコンセプトの「ミヤノウラ」を描いた。新しい旅のスタイルの核心にあるのは、旅そのものを目的とするという考え方だ。車両を単なる移動手段ととらえる認識に疑問を投げかけ、ゆったりとしたウェルビーイングな旅を重視する試みである。

 またインドのバーラト・ベンツは2070年の物流の未来像として「バーティホール」を提案した。都市や産業施設がますます垂直方向に組織されるなかで、商品がどのように輸送されるのか、多元的なインフラストラクチャを示し、それが次世代の物流にどのような影響を与えるか検証するものとなっている。

 ダイムラーはこうした取組を通じて輸送の未来を積極的に形作るという野心を明確にしている。130年に渡って輸送を切り拓いてきた同社にとって「130年の前進」は輝かしい歴史を振り返るためのものではなく、「次はどうなるか?」という問いを投げかけるものとなっている。

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