TIA2027にZFの「トラクソン・ハイブリッド」
いっぽう、IToYが同時に発表している今年の「トラック・イノベーション・アワード(TIA)」は、ZFフリードリヒスハーフェンのトランスミッションシステム「トラクソン・ハイブリッド」に決定した。
商用車分野の最も優れたイノベーションに贈られる同賞は、欧州と南アフリカの商用車専門誌に所属するジャーナリストが選考を行なっており、大部分はIToYの審査員を兼任している。
ZFはトラクソン・ハイブリッドにより大型商用車のトランスミッション構造にハイブリッド技術を直接統合した。このシステムは同社が長年培ってきた大型トランスミッションの専門知識と、電動パワートレーンの経験を組み合わせたもので、商用車メーカーに燃費向上とCO2削減に向けた新たな道を提供したと評価された。
このコンセプトが特に有用なのは、完全電動化に向けた変革が、用途によって異なる速度で進んでいるためだ。トランスミッションに電動ドライブを統合することで、メーカーは従来のアーキテクチャを維持したままハイブリッド化を果たし、様々な用途に必要とされる大型商用車の柔軟性を確保できる。
トラクソン・ハイブリッドは電動パワートレーンに関連付けられる様々な機能をサポートしており、車両の構成・用途に応じて回生ブレーキ、駆動力アシスト、純電動走行などを利用可能とする。これにより内燃機関の負荷を低減し、とりわけ速度や負荷率が大きく変動する条件において駆動系全体の効率が向上する。
大型商用車向けに既に確立された技術が、ゼロエミッションに向けた移行期においても進化し続けるということを、このソリューションは示している。また、輸送分野の効率向上と排出削減を実現するために一つの技術・手段に頼るのではなく、世界各地の異なるインフラ・規制・条件に合わせた新しい戦略の選択肢にもなり得るという。
なお、最終選考に残った他の技術は、BYDの「フラッシュ・チャージとブレードバッテリー2.0」、セルセントリックの「BZA375」燃料電池、イヴェコとプラスAIの「レベル4自動運転プログラム」、そしてスカニアの「プロドライバー」アプリだった。
審査員がトラクソン・ハイブリッドに最高点を与えた理由は、大型車における革新性と実用性を兼ね備えているという点だ。ハイブリッドは燃費・排出削減を実現する実用的な手段であるとともに、パワートレーンの電動化を支援する革新的な技術でもある。
審査委員長のエンゲル氏は「ZFのトラクソン・ハイブリッドは、既存の実績ある大型車用トランスミッションプラットフォームに、ハイブリッド技術を巧みに統合しました。持続可能な道路貨物輸送は、多様な技術によって実現されることを示しています」と総括している。
【画像ギャラリー】IToY2027受賞車とTIA2027受賞技術(11枚)画像ギャラリー












コメント
コメントの使い方