防衛事業が成長戦略の原動力に
ダイムラートラックは今後数年間にわたり、防衛産業の成長が続くと見込んでいる。
近年の契約実績だけでもドイツ連邦軍からの大型発注、カナダ軍からの輸送トラック1500台規模の契約(ゼネラルダイナミクス・ランドシステムズと共同)、アルクウスとの提携によるフランス軍での「ゼトロス」ベースのトラック7000台規模の基本合意などが挙げられる。
これらのプログラムは欧州および大西洋を挟んだ北米市場でのパートナーシップに戦略的に取り組んでいることを示す具体例だといい、ウクライナでの紛争以降、急激に拡大する世界の防衛市場を反映するものだ。
技術的な観点からは、グローバルに展開する大型商用車のプラットフォームを活用しつつ、パートナーと緊密に連携して自動運転や無人システムなどのイノベーションも推進している。
軍事作戦の進化に合わせて変化するニーズに応えるため、防衛関連のポートフォリオは拡大し続けている。ダイムラーは、今後は小型多目的車両から任務固有の要件に対応する大型兵站プラットフォームまで、さらに多くの軍用ソリューションを提供することにしており、予算と機能に応じた豊富な選択肢を用意するという。
もちろん、従来のソリューションは新ブランドのポートフォリオに統合されるため、それぞれの市場で実績のある軍用アプリケーションを利用可能だ。
なお、6月19日まで開催された防衛産業の見本市「ユーロサトリ2026」では、同社はウニモグ、ゼトロス、アロクスなど軍用艤装を施した特殊車両群を展示した。また、軍用車が成長産業となっているだけに、欧州の他のトラックメーカーも防衛関連の展示会に力を入れている。
ESG(環境・社会・企業統治)投資がトレンドだった約10年前、欧州メーカーは防衛産業から距離を置こうとしていた。民間企業にとって「兵器には関与しない」という方針が、投資を呼び込み成長するためのガバナンスの一部だった。
その状況はウクライナ紛争という地政学的現実により一変した。ほぼフル稼働が続く防衛企業と生産能力に余裕のある自動車メーカーは提携によるシナジーが大きく、ESG投資の揺り戻しとして防衛部門を成長戦略の柱とする企業が増えている。
【画像ギャラリー】欧州トラックメーカーの「ユーロサトリ2026」出展車両(28枚)画像ギャラリー




























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