5.2リッターエンジンの低回転域トルク性能を向上
主力エンジンである5.2リッター直4ディーゼルターボ「4HK1」は、エンジンのハードおよび制御を最適化して、低回転域におけるトルク性能を向上させた。具体的な動力性能値は、4HK1-TCSが最高出力210PS/2000rpm・最大トルク75kgm/1300rpm、4HK1-TCHが最高出力240PS/2150rpm・最大トルク80kgm/1600rpmとなっている。
最高出力の数値は変わらないものの、その発生回転数は-TCSでは従来比で400rpm低回転寄り、-TCHでは250rpm低回転寄りになった。そして最大トルク値は、-TCSでプラス3kgm、-TCHでプラス2kgmそれぞれアップしているが、むしろ注目すべきは高トルクを発生する回転域の広さで、トルクカーブが大幅にフラットかつワイドな特性へと改められている。これはドライバビリティの向上と静粛性のアップが期待できそうだ。
なお、4HK1エンジン搭載車型は、全車JH25モード燃費基準の達成車となっている。
低出力エンジンは3.0リッターに! 9速DCTも設定
今回の改良モデルでは、車両総重量7.5トン/8.0トン車型FRRのアンダー200馬力級エンジン・4HK1-TCCに代わるユニットとして、3.0リッター直4エンジン「4JZ1-TCH」を採用した。
4JZ1-TCHは、最高出力175PS/2680rpm・最大トルク47kgm/1500-2680rpm。エルフNPR(ワイドキャブ)の車両総重量7.5トン/8トン車型(積載量3.5~4トン級)でも搭載されているユニットで、より軽量・コンパクトかつ必要充分な動力性能を備えている。
同社によると、車両重量の約300kg軽減を実現しており、積載量は車型・架装によって異なるが、約250kgの積載アップが想定できるという。
トランスミッションは、6速MTと9速DCTアイシム(ISIM)を設定。特にISIM車は、クロスレシオの9段ギアボックスをシームレスかつスムーズに制御することで、優れたドライバビリティと燃費性能を実現しており、アイドリングストップ付モデルは、JH25モード燃費基準値に対し+5%過達車となる。
なお、ISIM車では、パーキング(P)レンジを備えたシフトレバーユニット(エルフと共用)を装備しており、4HK1エンジン搭載車やDB6Aエンジン搭載車とは異なるインターフェースになっている。
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