お値段はそれなり
中国の大型トラックでは近年、ラインナップの頂点となるフラッグシップモデルの馬力競争がみられ、大手5社からは600PS台後半~700PS台前半、さらに800PSまで現れている。
大馬力車市場へ参入する意味では、1050PSは充分以上のスペックだが、さらに優位を示すのが燃費性能で、述べ500万kmに及ぶテスト走行ではディーゼル車比で15~25%の改善を実現。同社リリースによると、国家認証試験では100km走行あたり29.7リットルという燃費を示し、燃費基準値である100km走行あたり35.8リットルに対し、かなり良好な値である。
やはり値段はそれなりで、大手5メーカーのフラックシップ6×4セミトラクタ大馬力モデルの価格が日本円換算で概ね1000万円以下(800PS車除く)であるのに対し、G1050は1110~1279万円と相当に高い。
なお同社では、ディーゼルエンジンを一回り小さい10リッター・480PSとHi4-Gシステムを組み合わせて970PSとした「G970」も追加、車型は3軸6×4セミトラクタに加えて、2軸4×2セミトラクタも設定することを発表している。
ところで、ハイブリッドトラックの開発でも世界を先行している日本だが、高電圧バッテリーの重量や価格の高さから、トラックは乗用車と異なってなかなか普及が進んでいないものの、ドライバビリティとCO2排出削減、そしてバッテリーEVでは得られない使いやすさと航続距離を実現するものとして、そのポテンシャルには依然として高いものがあると思う。本記事は中国市場の話ではあるが、BEVや天然ガス車も多い同国で、Gシリーズがどのように受け止められるかは興味のあるところだ。
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