ディーゼル車を超えるポテンシャルを実証
長距離輸送用のeアクトロス600の能力については、実際の条件下で走行した「欧州テストツアー2024」で実証されている。
プロトタイプ2台が40トンのフル積載で欧州22カ国・1万5000kmを走行した同社史上最大の試験ツアーで、ここで実際のエネルギー消費による「電費」も計測された。
eアクトロス600の実電費は「100kmあたり103kWh」だった。比較のために、この電費を軽油のエネルギー量からディーゼル車の「燃費」に換算すると「100kmあたり約10リットル」(10km/L)となる。
この燃費は、フル積載のトレーラとしてディーゼル車では実現不可能な数値で(例えば国交省の20トン超トラクタのJH25モード燃費値が「2.32km/L」=100kmあたり43.1リットル)、軽油にも高いエネルギー密度による積載量や航続距離などの利点はあるものの、エネルギー効率においては電気駆動の利点が圧倒的と言えるだろう。
ツアーの多くのステージでは、計算上は途中充電なしで600km以上を走行することが可能だった(充電も計画の一部だったので、実際には充電を行なったようだ)。公称値の500kmに対するこの余裕は回生ブレーキによるもので、平均して駆動力の25%は回生エネルギーでカバーできたという。
なお、eアクトロス600は、「インターナショナル・トラック・オブ・ザ・イヤー2025」にも選ばれている。
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