実用化に向けて車軸メーカーやトレーラメーカーとも提携
ZFの電動トレーラというコンセプトが注目を集めるにつれ、商用車業界からの関心も高まっている。そのメリットを実際にトレーラを運行している運送会社にもたらすという目標に近づくため、ZFの商用車ソリューション(CVS)事業部は車軸メーカーのBPWと提携してAxTrax 2電動アクスルを含むトレーラ駆動システムを、大手トレーラメーカーに提供することを発表した。
ZFの電動化システムをそれぞれのプラットフォームに組み込むトレーラメーカーは、欧州大手のケスボーラーとクローネという2社だ。この発表はNUFAMトレードショーで2023年9月20日に明らかにされたもので、今後両社はZFの先進技術を自社製品に組み込むためのプロセスを開始する。
ZFで電動トレーラプログラムを率いるベルント・モイラー博士は次のように話している。
「遠い未来ではなく今すぐに貨物輸送の脱炭素を進めるために、トレーラの電動化は革新的なソリューションとなります。トレーラはもはやトラックにけん引されるだけではありません。これはトレーラ自身が駆動力を発揮し、燃料を節約し、CO2排出を削減し、持続可能性を向上するという新しいアプローチなのです。
トレーラ業界のリーダーが弊社のシステムを採用したことは、メーカーと運送会社が求める様々な要求に応える上で、私たちが開発している軽量・モジュラーシステムが正しいコンセプトであることを示しています」。
各社のコメント
いっぽう、BPW、ケスボーラー、クローネの担当者のコメントは次の通りだ。
「すべてのトレーラには信頼できるシャシーとサスペンション、ブレーキが必要です。弊社は中型トラック用のアクスルや、冷凍車用アクスルなど、電動ドライブ向けのアクスルにおいても豊富な経験を持っています。ドライブラインで専門的な知識を持つZFとの提携は完全に理にかなったものだと言えます。
BPWはAxTrax 2に堅牢かつ高機能のランニングギアソリューションを提供し、これによりセミトレーラのエネルギー回生およびトラクション・サポートを実現します。運送会社が信頼している弊社の車軸は、トレーラメーカーにとっても組み立て安いものになっています」。
(BPWのトレーラソリューション・モビリティサービス事業ユニットでゼネラルマネージャーを務めるトール・バッカー氏)。
「弊社は持続可能なトレーラ業界の実現に向けて、『次の125年へ』広範囲のエコシステムとイノベーション、そしてパートナーシップを重視しています。より長く、もっと積めるトレーラという業界の求めに、受賞歴のあるインターモーダル輸送用のトレーラや実績のある電動冷凍車で応えています。
私たちの実証されたイノベーション能力と開発力を結集し、新しい技術をシステムに安全かつ効率的に統合してゆくという挑戦に全力で取り組みます。ZFとの提携と、輸送セクターのあらゆるビジネスがさらに電動化されることを楽しみにしています」。
(ケスボーラー役員のイフェット・テュルケン氏)
「ZFとクローネには似ている部分があります。品質、持続可能性、革新的な技術へのコミットメントなどです。かなり早い段階からクローネはトレーラに電動のトラクション・サポートを与えるというオプションについて検討してきました。これにより道路輸送の脱炭素目標が進展するからです。
ZFやBPWといった業界内でも定評のあるパートナーとチームを組めたことをうれしく思っています。トレーラのOEMメーカーとして弊社のシステムに革新的なソリューションを組み込み、より持続可能なロジスティクスへの変革をサポートします。
クローネは、未来の課題に対処する唯一の方法は、共同でお客様にとって最適なソリューションを生み出す事だと考えています」。
(クローネグループ役員のシュテファン・ビネヴィーズ博士)
コメント
コメントの使い方やっと来たね~♪東北の事、度外視してきたディーラーがやっと目覚めるとき。
どんだけ国産のヘッドが使えなかったか思い知れや。
今やどこでドカ雪降ってもおかしくない世の中のよー
冬のトレーラーハマりなくなるかも!