全体的なソリューションで複雑性を排除
ブレンネイ・カルク鉱山で実用化された今回のソリューションは、2018年から開発を続けてきたものだ。これは単に技術的なブレークスルーを表しているだけではなく、新しいビジネスモデルの登場も意味する。
なぜなら、ブレンネイ・カルク鉱山が購入しているのは、トラックや鉱山用の機械といったハードウェアではなく、V.A.S.が提供する「自動運転による輸送」そのものだからだ。
V.A.S.でソリューション事業と鉱山・採石業部門を統括するスヴェン・エリック・グスタフソン氏は次のように説明する。
「自動運転がこの業界にもたらすメリットは計り知れません。しかしながら多くのお客様にとって、革新的な新技術を既存の事業に組み込むことは困難な作業になります。
ソフトウェアから現場で必要となるインフラ、従業員トレーニング、そして実際の運行まで、全てを合わせた全体的ソリューションを提供することで、複雑性を排除することができます。これによりお客様は、自動運転がもたらす未来に参加することができるのです」。
プロジェクトの概要
このソリューションには7台のボルボFHトラックが含まれている。仮想ドライバーはV.A.S.が社内で開発した内製の自動運転システムで、限定領域におけるセーフティ・ドライバー不在の完全自動運転を実現した。
また、インフラ、トレーニング、修理・メンテナンスなどの包括的なプログラムもソリューションに含まれている。
7台のトラックは鉱山と破砕機の間の輸送を担い、その距離は片道約5kmとなる。途中には複数のトンネルと屋外環境がある。
無人トラックへの積み込みを行なうホイールローダーは有人で、そのオペレーターがタッチスクリーンによりトラックを呼び出したり操作したりする。積荷の石灰石はダンプアップして後部から破砕機に卸すが、これも無人で行なうようだ。
なおV.A.S.は今回の無人運転ソリューションの映像をYouTubeで公開している
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