日野自動車、大型トラック・バスと建機用エンジン約2万2900台をリコール

トラック・バスのリコール内容

日野自動車が届け出た、大型トラック「プロフィア」と大型バス「セレガ」のリコールの「改善箇所説明図」より
日野自動車が届け出た、大型トラック「プロフィア」と大型バス「セレガ」のリコールの「改善箇所説明図」より

 トラック・バスのリコール対象車は、日野自動車が2017年6月6日~2022年3月4日に製作した「プロフィア」計24型式(20202台)と「セレガ」計1車型(898台)、いすゞ自動車が2017年7月28日~2022年2月16日に製作した「ガーラ」計1車型(493台)。リコール内容は次のとおり。

 不具合部位:原動機(エンジン制御プログラム)

 基準不適合状態にあると認める構造、装置または性能の状況およびその原因:E13Cエンジン搭載車において、DPR再生用制御プログラムが不適切なため、高回転高負荷条件でのDPR再生中に尿素SCR触媒温度が想定より高温となり、触媒劣化の進行が早くなることがある。そのため、そのまま使用を続けると排出ガス中の窒素酸化物の排出値が規制値を超えるおそれがある。

 改善措置の内容:全車両、暫定措置として、浄化率の点検を行い、基準値を超える場合は触媒を交換する。また、メンテナンスノートの点検整備項目にSCR触媒の浄化率点検を追加する。なお、恒久対策が決定し次第、改めて措置を実施する。

燃費不正はリコールとは別

 なお、大型トラック・大型バスの「E13C」エンジン搭載車については、劣化耐久試験とはまったく内容が違う燃費試験でも不正が行なわれていた(「A09C」エンジンも該当)。こちらは、国が定めた「平成27年度重量車燃費基準」に対して、より良好な燃費と偽って申請したことが問題だが、道路運送車両法の保安基準には抵触しない案件という点が大きく違う。それが燃費不正がリコールの対象にならない理由である。

 しかしこれはこれで不正のペナルティは課せられる。「重量車燃費基準値よりも良好な燃費を達成した」という認定が取り消しとなった場合、それに伴って認定車に対する優遇税制(いわゆるエコカー減税)、つまり自動車重量税が減免されたぶんは、日野自動車が国へ納付することになっているのだ。

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