■徹底的な軽量化の実現で最大積載量も大型トラックの2台分に
また、飲料輸送では容積と同時に気を配らなければならないものがある。それが積載量だ。ジュースやお茶などのペッドボトルは、雑貨品などに比べて質量が大きいため、たくさん運ぶためには最大積載量もしっかり取れていなくてはならない。
そこで同車両では、容積の最大化と同時に車体の軽量化も実施。まずメインフレームには一部を除きアルミを採用。全体がガバっと開く一枚物のウイングドアは、フレームをアルミ製、パネルを布製とし軽量化。リアパネルも樹脂製とした。
さらに、足回りにはダブルタイヤより軽量化が可能なワイドシングルタイヤを採用。これら各部の徹底的な軽量化により、最大積載量は大型トラック2台分に匹敵する26400kgを確保。これにより飲料のフル積載が可能だ。
なお、同車両はGCW(連結車両総重量=トラクタ+トレーラ+積載物の合計重量)が41tを超えており、かつ連結全長も17mを超えるため一部高速道路が走行できないなど、デメリットも少なからず存在。
とはいえ、ある程度決まったルートを走る拠点間輸送ならばそのデメリットもほとんど無関係。現在(取材時)は大手飲料メーカーの工場間輸送を行なっており、その比類なき積載効率は現場でも高い評価を得ているという。