三菱ふそうの大型トラック「スーパーグレート」の進化が止まらない。三菱ふそうは、2019年秋にわが国初の運転自動化レベル2の高度運転支援機能「アクティブ・ドライブ・アシスト」(ADA)を搭載した「スーパーグレート」を発表した。
さらに今年6月には、ドライバーの異常時対応システム「エマージェンシー・ストップ・アシスト」(ESA)をADA機能に追加し「ADA2」へと進化。
加えて左折時の巻き込み防止の警告・警報を行なう「アクティブ・サイドガード・アシスト」(ASGA)をバージョンアップ。この「ASGA1.0」では衝突被害軽減ブレーキを作動させる新たな機能を追加している。
この2つの先進安全装備の実際をテストコースで試す機会を得た。
文・写真/フルロード編集部
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■緊急時に同一車線内で車両を停止させる「ESA」、衝突被害軽減ブレーキを付加した「ASGA1.0」とは?
エマージェンシー・ストップ・アシスト(ESA)は、ADA作動中の車線維持支援システム「レーン・キープ・アシスト・システム」(LKAS)のハンズオン認証機能を通じてドライバーの異常を判断するもの。
ステアリングの保持が検知されない場合には、従来のハンズオン警告・警報の後、走行中の車線内で車両を減速し緊急停止を行なう。
なおドライバーモニターによる、わき見・いねむり運転などに対する警報機能「アクティブ・アテンション・アシスト」との連携はしていない。
また、従来のアクティブ・サイドガード・アシストは、車両左側面に搭載したレーダーが対象物を検知すると、運転席内の左ピラーのランプが黄色に点灯、さらに左折行動(ウインカー操作やハンドル操作)を取ると警報音で警報を行なうというもの。
「1.0」ではこの機能に加え、並走する歩行者・自転車の巻き込み防止を想定して、システムが衝突の危険を判断した場合、車速20km/h以下であれば衝突被害軽減ブレーキが作動し制動回避行動を取るシステムだ。
このほか新型モデルには、法規強化に適合した後部突入防止装置(乗用車などが後部に衝突した際に車体下に入り込むのを防ぐリアバンパー)、衝突緩和構造を備えたルームミラー、法規施行に先行してデイタイムランニングライト、燃料漏れ防止基準に対応した燃料タンク(キャップ)、助手席側のシートベルトの未装着時の警報を行なうシートベルトリマインダーも導入されている。