見た目も中身も大きく変身! 進化し続ける身近な特装車 塵芥車の最新モデルを一挙大公開!

■こだわり満載の曲線デザイン 極東開発工業のパックマンチルト&プレスパック

極東開発工業が2017年11月に発売した4t車級のパックマンチルト(左)とプレスパック(右)。機構が異なる回転板式と圧縮板式でまったく同じデザインを採用しているのが特徴だ
極東開発工業が2017年11月に発売した4t車級のパックマンチルト(左)とプレスパック(右)。機構が異なる回転板式と圧縮板式でまったく同じデザインを採用しているのが特徴だ

 極東開発工業はコンクリートポンプ車や粉粒体運搬車などさまざまな働くクルマの製造・販売を行なう特装車の総合メーカー。塵芥車は回転板式の「パックマンチルト」と圧縮板式の「プレスパック」のほか、都市型ゴミ収集車「スライドパック」などの派生モデルもラインナップしている。

 同社は2017年にプレスパック&パックマンチルト(どちらも4t車級)の同時フルモデルチェンジを実施。その後、2018年にプレスパック(2~3.5t車級)を、2019年10月にパックマンチルト(2~3.5t車級)を一新。主要ラインナップのフルモデルチェンジを完了した。

極東開発工業が2018年5月に発売した2~3.5t車級のパックマンチルト(右手前)とプレスパック(左奥)。4t車級と同じく曲線的な統一デザインを採用する
極東開発工業が2018年5月に発売した2~3.5t車級のパックマンチルト(右手前)とプレスパック(左奥)。4t車級と同じく曲線的な統一デザインを採用する

 新型プレスパック&パックマンチルトは積込方式が異なる2機種でまったく同じデザインを採用しているのが特徴。コンセプトは「塵芥車のイメージを払拭する町並みに似合うシンプルなデザイン」で、そこに「安全性」「作業性」「品質」を盛り込んだという。

 流れるようにデザインされた曲線的なプレスラインは、ひと目で識別できるキャラクターを持たせると同時に、新採用の大型LEDリアコンビネーションランプを引き立たせるため。大型リアコンビネーションランプはコの字に光るポジションランプが目印で、ウインカーとともに後方および側方の視認性アップに寄与。

 プレスパックの積込装置は「原点に帰って開発し直した」という力作で、プレスプレートの形状や取り付け位置、さらに制御面の見直しにより性能をアップ。

 いっぽうパックマンチルトの積込装置は従来型を継承するが、回転板と回転板駆動用チェーンのスプロケットギアの変更などでゴミを押し込む能力をアップするなど商品力を高めている。

■中身も外見も大幅リニューアル 新明和工業のG-PX&G-RX

新明和工業が2017年5月に発売した4t車級のG-PX。約12年ぶりのフルモデルチェンジにふさわしいスマートな外観が特徴だ
新明和工業が2017年5月に発売した4t車級のG-PX。約12年ぶりのフルモデルチェンジにふさわしいスマートな外観が特徴だ

 新明和工業はダンプトラックや脱着ボディ車などさまざまな働くクルマの製造・販売を行なう特装車の総合メーカー。塵芥車は国内シェアトップで、回転板式の「G-RX」と圧縮板式の「G-PX」などをラインナップする。

 同社は2016年のG-PX(2~3t車級)のフルモデルチェンジを皮切りに、2017年にG-PX(4t車級)、2019年にG-RX(2~3t車級)と続けざまにフルモデルチェンジを実施。主要モデルのリニューアルを完了した。※G-RX(4t車級)は従来モデルを継続販売する

 新型は「街にとけ込み一体化するスマートなデザイン」がコンセプトの統一デザインを採用。新採用となる専用設計の大型リアコンビネーションランプは優れた視認性を誇り、樹脂製レンズで耐久性も向上。

 さらにルーフカバー中央部にもLED式ハイマウントストップランプを採用し、後方・側方の視認性を大幅にアップしている。

 G-PXの積込装置は油圧や制御を最適化するとともに、収集するゴミに応じて制御を切り替える積込モード切換スイッチを標準装備。これにより積載できるゴミの量を2~3t車級で最大20%、4t車級で最大8%向上。

 いっぽう、G-RXは押込板と回転板の刃先出力を向上し、ボディの大きさを変えず積み込めるゴミの量をアップしているという。

新明和工業が2019年10月に発売した2t車級のG-RX。G-PX系とデザインの統一感をもたせつつ、専用のルーフカバーで個性も演出する(写真提供/新明和工業)
新明和工業が2019年10月に発売した2t車級のG-RX。G-PX系とデザインの統一感をもたせつつ、専用のルーフカバーで個性も演出する(写真提供/新明和工業)

 ちなみに、同社の塵芥車には臭気対策剤「デオマジック」が使用可能だ。同製品は塵芥車の構造および運用上、どうしても防げない作業中の生ゴミの「イヤなにおい」を、同社がシキボウ、山本香料、凸版印刷と共同開発したもの。

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