コンクリートポンプ車といえば、極東開発工業が第一人者。その極東開発から新型コンクリートポンプ車「ピストンクリートR PY120-30」が発売されます。ちなみにコンクリートポンプ車には、大略2つのタイプが存在します。ピストンクリート(押し出し式コンクリートポンプ)は、ホッパ内の生コンクリートをシリンダ内に吸い込み、水鉄砲のように押し出して圧送するタイプです。圧送性能が高く、高層ビル建設や大規模な土木工事現場で使用されます。また、スクイーズクリート(絞り出し式コンクリートポンプ)は、円周ドラムの内周にセットしたポンピングチューブを、練り歯磨き粉チューブのようにローラーで絞り出して生コンクリートを圧送するタイプです。圧送性能はピストンクリートに比べると低いですが、経済性に優れており、小規模な現場で使用されます。今回の新型コンクリートポンプ車はピストンクリ―トで、ニーズの高い30m級ブーム搭載のGVW22 トン車だそうです。以下、極東開発のニュースリリースの要約です。
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極東開発工業は、GVW22 トン車に、30 メートル級のブームを搭載したコンクリートポンプ車「ピストンクリートPY120-30」を開発し、平成25 年1 月21 日より発売する。
新機種は、GVW22 トン車に30 メートル級ブームと最大吐出量120 立方メートル/hのポンプユニットを搭載し、取り回し性能の良さと市場ニーズの高いブーム長のバランスを両立。また、耐摩耗性能と耐圧力を兼ね備えたブーム配管や極東開発独自の制振装置を標準装備するなど、コンクリートポンプ車トップシェアを誇る同社ならではの、使いやすさ、耐久性を追求した、コストパフォーマンスの高いモデルとなっている。
その特徴は……、
①高いコストパフォーマンスを実現=GVW22 トン車に30 メートル級ブームと最大吐出量120 立方メートル/h のポンプユニットを搭載。取り回し性能の良さと市場ニーズの高いブーム長のバランスを両立させ、高いコストパフォーマンスを実現した。
②旋回台内部のブーム配管に耐摩耗性能と耐圧力を兼ね備えたエッサーツインパイプを標準装備=旋回台内部のブーム配管には、内層・外層の二重構造による耐摩耗性と耐圧力を兼ね備えたエッサーツインパイプを標準装備。表面のみ硬度を上げた高周波焼入処理パイプとは異なり、内層全肉厚にわたり高い耐摩耗性を有し、長寿命を実現している。
③クラス最長のロングストロークシリンダで騒音、振動が低減=メイン油圧シリンダは、クラス最長のロングストローク1900mmで、Sパイプの切替回数が減少。これらにより、作業時の振動や騒音を抑制する。また、ショックの回数が少なくなり、オペレータへの負担が軽減するとともに、周辺部品やコンクリートピストン等の部品の消耗を抑えることができる。
④極東開発が開発した世界初で独自の制振装置で優しい打設作業=ブームに掛かる荷重をサスペンション機能により軽減し、揺れを抑える同社開発の世界初で独自の制振装置(KAVSⅢ)を搭載。これにより耐久性の向上とオペレータの負担が低減し、作業環境が向上する。
⑤安全対策にも十分な配慮(JIS A8612 安全規格に準拠)=作業時に万が一ブームシリンダの油圧配管を損傷してもシリンダを保持し、ブームの降下を防ぐカウンタバランスバルブを搭載。安全対策にも十分配慮している。
なお販売価格は7300万円で、2013年度の販売目標は20台を予定している。
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