全国8000人のトラックドライバーに聞きました その1

全国8000人のトラックドライバーに聞きました その1

仲間内のドライバーのことはよく分かっているけれど、他の大多数のトラックドライバーのことはよく知らない……。サイレントマジョリティ=声なき大多数と称されるトラックドライバーには、そんな状況があると思う。まして、世間一般のトラックドライバーに対するイメージは、相も変わらずステレオタイプの「トラック野郎」のまんまである。

トラックドライバーの本当の姿はどうなんだろう? 仕事の状況や生活実態はどうなっているのだろう? そんなトラックドライバーの「今」に迫るのが、運輸労連が毎年まとめている「全国一斉アンケート調査」だ。第35回目となる今年も、さる5月13日に全国の一般道路や高速道路のサービスエリア/パーキングエリアで7923人のトラックドライバーを対象に行なわれたアンケート調査結果がまとめられ、このほど発表された。この中から特に興味深い項目についてご紹介しよう。

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まず、会社での雇用区分だが、全産業では非正規社員の比率が3割を超えているものの、今回の調査では非正規社員は2割弱で、82.3%が正社員となっている。契約社員またはパート社員が12.0%で、試用期間の人が2.3%、その他が2.5%という割合になっている。保有台数別に見ると、概ね台数が多いほど正社員比率が高くなっているが、全体の正社員比率は、前年より1.0ポイント減少している。

ドライバーの年齢に関しては、40歳代が昨年より0.3ポイント増加しているが、全体としてみると、30歳代以下が40.3%から39.3%に減少し、40歳代以上が59.4%から60.6%に増加しており、依然ドライバーの高齢化が続いていることが分かる。

では、在職年数はどうか? 10年以上の在職年数が昨年の45.4%から46.3%に増加し、10年未満については54.3%から53.2パーセントに減少している。10年から19年が0.6ポイント減少しているものの、20年以上については1.5ポイント上昇している。全体として在職年数は長くなる傾向だ。

会社のトラック保有台数は、30台以下が54.3%で、全体の半数を超えていることが分かる。この傾向は毎年同じで、小規模事業者が多いことを反映している。なお、5台以下は5.8%で、前年より0.6ポイントの増加となっている。

労働組合への加入状況も見てみよう。「組合に入っている」が35.6%で、昨年より0.4%減少。会社の保有台数と組合の有無の関係は、101台以上では65.7%に組合があり、30台以下では39.1%しか組合がないという結果である。2009年の国交省の調査によると、保有車両30台以下の事業者が全事業者の87.4%を占めていることから、これが組織率低迷の要因の1つなっていると運輸労連では分析している。 (つづく)

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