eキャンターベースの「フル電動クレーン車」からリチウムバッテリ搭載「静音型高所作業車」まで! タダノが年内発売予定の特装車を公開!

eキャンターベースの「フル電動クレーン車」からリチウムバッテリ搭載「静音型高所作業車」まで! タダノが年内発売予定の特装車を公開!

 タダノは6月開催の「CSPI2026(第8回 国際建設・測量展)」に同社初となるEVトラック架装の電動カーゴクーレンとトラックマウント式高所作業車「スカイボーイAT-146TE」のリチウムバッテリ仕様などを公開した。どちらも年内に販売する予定のニューモデルということで注目。さっそく実車のディティールを見ていこう。

eキャンターベースの「フル電動クレーン車」

EVOLT 電動カーゴクレーン
EVOLT 電動カーゴクレーン

 タダノでは現在、走行からクレーン作業まですべての操作をバッテリー電力で行なうフル電動クレーンを「EVOLT(エボルト)」ブランドで展開中。CSPI2026では同ブランドに新たに仲間入りする予定の電動カーゴクレーン「TM-ZX294HRENS(暫定版)」が初公開された。同社初のEVトラック架装のクレーンとして注目だ。

 ベース車両は三菱ふそうの小型EVトラック「eキャンター」のMサイズバッテリー搭載車(ワイドキャブ・超ロングボディ)のなかでも今年6月に追加設定された「クレーン専用シャシー」を用いる。クレーン専用シャシーは、クレーンの架装に合わせてシャシーフレームに補強を加えたり、必要な装備を標準装備化したものだ。

 TM-ZX294HRENSは許容吊り上げ荷重2.94トン級の4段ブームを持つクレーン。クレーン本体は基本的にディーゼル車用と同じというが、EVトラックへの搭載にあたりPTOのカップリングやバルブなどは専用品としていいる。一番の違いは平均騒音値で、ディーゼル車の約71dBに対し、EVは約65dBで、約6dBも静かになる。

 平均騒音値とは、ウインチ、起伏、旋回など一定の操作を行なった際の平均値。会場では実際にクレーンを作動させてのデモンストレーションも行なわれたが、作動音はほとんど聞こえなかった。屋外でも相当に静かだろう。もちろんアイドリング時や走行時など油圧を使っていない時の音は通常のeキャンターと同じだ。

 航続距離は国土交通省審査値で213kmで、クレーン作業を1時間行なうと約160kmになるそう。なお、展示車両は超ロングボディと4段ブームの組み合わせだったが、同社では3段ブームやロングボディなどのバリエーションも設定予定とのことである。

リチウムバッテリ搭載の高所作業車

スカイボーイAT-146TEリチウムバッテリ搭載モデル
スカイボーイAT-146TEリチウムバッテリ搭載モデル

 もう1台の「スカイボーイAT-146TE」は最大地上高14.5m、バケット積載荷重250kg(または2名)のトラックマウント式高所作業車。モデル名の「TE」は配線工事に特化したモデルであることを示しており、FRP製の絶縁バケットやブームの一部に絶縁処理が施されるのが特徴だ。

 ブームはバケットは油圧駆動だが、AT-146TEでは用途に応じて「エンジンPTO仕様」や、静音型油圧ユニット「L仕様(油圧ユニット+サブエンジン」、同「B仕様(油圧ユニット+バッテリー)」の3種類の動力源を設定。今回展示されたのはB仕様に新たに追加される予定のリチウムバッテリ搭載モデルだ。

 最大の特徴は、従来の鉛バッテリをリチウムに変更し、電池容量を従来の鉛の280Ahから350Ahにアップした点。またモーター出力も向上しており、従来同等の連続駆動時間を確保しつつPTO仕様並の装置作動速度を実現(鉛は少し遅いという)する。

 担当者によると、鉛→リチウムの変更で車両価格は高くなるが、リチウムは劣化が少なく長く性能が維持でき、基本ノーメンテナンスで使用可能(鉛は3〜4年毎にメンテナスが必要)なため生涯コストは鉛バッテリより抑えられるのでは、とのこと。

 同社テストによる連続駆動時間は約3時間。充電時間は200V or 100Vの商用電源で約10時間、EV用普通充電(6kW)で約3.5時間。バッテリユニットには、寒さに弱いリチウムの性能低下を防ぐためヒーターも内蔵される。騒音値は鉛と同等(約58dB)だ。

 また、バッテリー仕様の変更に合わせて装置のレイアウトの見直しも実施。従来キャブバックに搭載していたインバータ等を収めるボックスはシャシー後端に変更され、キャブバックの架装スペースが拡大している。発売は今年中の予定だ。

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