中国の慶鈴汽車といえば、いすゞ自動車の事業パートナーで、名前の通り重慶を拠点にいすゞ(現地では「五十鈴」)車を取り扱ってきた。
同社は中国のトレードショーで、水素燃料電池によるFCEVや水素エンジンによるレンジエクステンダーEVなど、意欲的なトラックを展示した。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/慶鈴汽車
中国・重慶の慶鈴汽車が水素トラックを発表
中国におけるいすゞ自動車の事業パートナーとなっている慶鈴汽車は5月22日、中国西部国際貿易洽覧(こうらん)会で最新の脱炭素技術をアピールした。
電気自動車では中国は今や超大国の様相を呈しているが、今回同社が展示したのは水素トラックが中心で、水素技術においても覇権をうかがっている。
慶鈴汽車が公開した燃料電池トラック(FCEV)は、液体水素を燃料とする大型トラックだ。軽量で、重量当たりのエネルギー密度が高い水素は大型車の燃料に適するとされる。液化するのに極低温が必要となるものの、高密度化が実現できる液体水素と1250Lという大容量の液体水素タンク、そして出力300kWの高効率燃料電池を組み合わせることで、電動化だけでは難しい長距離輸送の脱炭素化を可能にするソリューションとなる。
同社は、高地や高積載など過酷な条件でも運行可能な液体水素トラックは「メイド・イン・重慶」のブレークスルーだという。
いっぽう、いすゞ「ギガ」(国内では2025年にフェイスリフトを実施したが、その前のモデルと思われる)をベースに、水素を燃焼する「水素エンジン」を搭載したレンジエクステンダーEV(REEV)も同時に披露された。成熟した内燃機関技術プラットフォームを基盤に改良を重ね、高い信頼性と低コストを実現しているそうだ。
液体水素のFCEVトラックと水素エンジンのREEVトラックは、お互いを補い合う関係にあるといい、地場から長距離まで様々な用途でゼロカーボンを実現する。
このほか、モーターなどを一体化した電動アクスルでは、バイワイヤ化をさらに進めるにあたり、減速機や電子制御系に加えて次世代ブレーキとして注目される電気機械式ブレーキ(EMB)システムを組み込んで、さらに高集積化・軽量化を図った。
また、電動商用車で課題となっている熱管理については、バッテリー・駆動系・キャブの3ドメインを統一制御する統合型熱管理システムを発表。車両のエネルギー管理とキャブの快適性を有機的に統合し、マイナス35度からプラス45度までの広い範囲で効率的な熱管理を可能にしたという。
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