トラックドライバーの誇り その15
今日は、バイトのフェリーの仕事だったのだが、客数が少なく私を含めて数人の者が早上がりできたので、思わぬ時間のプレゼントである。でも、昨夜仕事の帰りに路面が凍結していたので、一旦帰宅したものの、自宅で寝るのを避けフェリーの発着場の行き、そこで車の中で寝た。トラック時代には慣れていることなので、案外ぐっすり眠れた。何よりも、時間の節約になるのがありがたい。
しかも、前日から泊まり込み状態なのに、勤務時間が5Hなのは勿体無い気がするが、他の状況を考えると自由な時間ができた方が嬉しい。
さて、本題に入りたい。乗用車の死亡事故率が大幅に減少しているのにも拘らず、トラックの減少率が少ないと前回指摘した。同じエコ運転の意識の中での減少率の差、そして社則による締め付けがあるにも拘らず乗用車に劣っている事実。
それは、何度か指摘している社則に問題点があるのは当然だと言えないだろうか……。
現在、実際にトラックを走らせている運送会社は、多くの場合大手の運送会社の依頼か、水屋の仕事で走っているのではないだろうか。荷主と直接取引の運送会社は自前のトラックを持たずに、系列や取引関係のある運送会社に仕事を回し、手数料だけで利益を出している。言い換えれば、実際に走っている会社はそれだけ安い運賃で走っているのが現在の状況ではないだろうか。
つまり、荷主と直取引の会社ですら、人件費や経費を考えると合わないから自前のトラックを持たない傾向に走っているのである。労働基準法や貨物自動車運送事業法などをしっかり守ろうとすれば、やっていけない現実があるのだ。
ベテランのドライバーはすぐに分ると思う。バブル期を境にして、名のある運送会社のトラックが高速道路や国道から次第に消えていき、新興の看板を揚げたトラックばかりが目につくのを……。
この辺の事情は詳しく書けば書くほど時間がかかりすぎるので省略したい。私が言いたいのはお分りいただけていると思うが、実際に走っている運送会社のトラックは、少なからず無理を重ねて走らなけらばならない状態の会社ばかりであるといったら言い過ぎだろうか……。
そのような会社の定めた社則は、当然のことながら、ドライバーに無理を押し付けるような内容のものが少なくない。
過労運転による事故などは、ドライバーの責任だけではなく、会社や法律に帰するところもたくさんある。その中の一つの居眠り運転などはその最たるもので、ノーブレーキによる追突は「力積」、つまり、衝突後に押し続けて悲惨な死亡事故になる、最も危険なものだと言える。もちろん、ノーブレーキの事故はそれだけではない。
警察の統計は、全て人身事故の統計です。その事故率が大幅に減少しているのに、死亡事故という重大事故だけが、乗用車に比べて減少率が少ない。その事実を、次回以降一緒に検証してください。そして、私がなぜ力積(押し続ける力)に拘っているかも考えてください。お願いします。
トラさんのブログ「長距離運転手の叫びと嘆き」
http://www.geocities.jp/boketora_1119/
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