葛藤 その２
自分がとても惨めな人間に思えてきて 何でこんな仕事してるんだろう…
何でこんなツラい目にあわなきゃならないんだろう… 一生懸命頑張ってるのになんで報われないんだろう… 子供にどれだけ淋しい思いをさせてきたんだろう…
家庭を犠牲にしてまでやるべきことなのか？
そんなことを考え いっそトラックドライバーなんて辞めてしまおうかと思ったことは正直数回はある
しかし なぜ 辞められないんだろう
手積み手おろしの完了した時のあの達成感
汗だくになった時 「おつかれっ！」とふいに渡された清涼飲料水を一気に飲み干す美味さ
苦労して積み終わりいざ出発しようとした時にお客様から「ではこの荷物明日朝8時必着でよろしくお願いします！」と言われ背中に感じる責任感
大きな荷物にシートを掛けてバッチリ決まった時の嬉しさ
荷物を無事に届けた時の 「ありがとうねっ」の笑顔
娘が言ってくれた「仕事してるママはカッコいい」の言葉
知らない道を走ってて思いがけず現れた美しい景色
まぶしい朝日
雨あがりの虹
いつしかツラい気持ちもどこかへぶっ飛んで「よっしゃぁ～！がんばっぺ～！」という気持ちに変わってしまう
単純なのか馬鹿なのか…
こんなことを繰り返しもう20年弱 運転手を続けてしまっている
やっぱりこの仕事が好きだ
トラックが好きなんだ
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