岡雅夫の「働くクルマ」のショートエッセイ 第33回
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寄稿・連載
<飛んでイスタンブール>
アジアとヨーロッパの境目と言われるトルコのイスタンブールを訪問した。空港からフィアットのタクシーに乗ると、30度を超える暑さなのにエアコンが無く、窓を開けて走っている。この街のタクシーはエアコン付きが1台もない。暑い時期が少ないこともあるかもしれないが、トラム(路面電車)はエアコン付きで快適なので結構混んでいる。最近流行りの低床式で乗り心地もいい。
一方のタクシーはかなり運転が乱暴で、街の中では我先に交差点に頭を突っ込んでくるので、まるで一昔前の大阪市内のようだ。スピードもかなり出す方で、日本で言うと制限速度50km級の道路を時速110kmで走り、ブレーキもぶつかるギリギリで踏むのでスリルが一杯である。ドライバー曰く「これがトルコ流ドライビングだと笑っていた。飛ばし過ぎて空港での待ち時間が増えてしまって困ったほどだ。
アジア側の繁華街の中のホテルで宿泊したが、もはやアジアを感じさせる雰囲気は無くヨーロッパ化されている。逆にヨーロッパ側は」、世界一のバザールマーケットと言われる、アクセサリーなどを売る小さな店が4千軒も集まったグランドバザールがアジア的で、スパイスを売っていたり金細工品を売っていたりして、まるで韓国ソウルの南大門市場のような雰囲気だ。日本で言うとアメ横といったところか。
(社団法人日本自動車工業会モーターショー室長)