iPhoneで積載率を計測!? 三菱電機グループが誤差5%以内を謳う積載率計測サービスを提供

iPhoneで積載率を計測!? 三菱電機グループが誤差5%以内を謳う積載率計測サービスを提供

 三菱電機グループの三菱電機デジタルイノベーションは、スマートフォンでトラックの荷台の積載率を計測できるサービス「Rulerless Truck」を提供開始すると発表した。果たしてどんなサービスなのか!?

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/三菱電機デジタルイノベーション・フルロード編集部

共有可能な積載データを現場で手軽に取得できる新サービス

「Rulerless Truck」の積載率計測の様子
「Rulerless Truck」の積載率計測の様子

 三菱電機デジタルイノベーションは、LiDARスキャナを搭載したiPhoneやiPadでトラックの荷台をスキャンし、積載率を計測できるサービス「Rulerless Truck(ルーラレストラック)」を10月1日から提供開始する。

 国土交通省が発表した最新の「自動車輸送統計年報(2025年度)」によれば、営業用トラックの積載効率( ≒積載率×実車率)は39.08%にとどまる。

 積載効率とは、実際に運んだ貨物量をトラックが持つ輸送能力に対してどれだけ活用したかを示す指標で、この数値はトラックが持つ輸送能力の約6割が有効に活用されていないといえるだろう。

 そのいっぽうで、2024年問題や深刻なドライバー不足に対応するため荷主や物流事業者に効率化の取り組みを義務づけた「改正物流効率化法」が始まり、こうした低い積載率の現状は、改善が求められる課題のひとつとなっている。

 しかし、積載量の把握は現場ではドライバーの目視や経験則に頼るケースも多く、客観的なデータとして記録・共有することが難しい。また、荷主企業は物流事業者に輸送を委託しているため、自社の荷物が実際にどの程度積載されているのかを把握しにくいという課題もあった。

 こうした背景を踏まえ、三菱電機デジタルイノベーションは同社が展開する3次元計測アプリ「Rulerless」で培った空間計測技術を活用し、スマートフォンでトラックの積載率を独自のアルゴリズムで算出する「Rulerless Truck」を開発。

「Rulerless Truck」を導入することで手軽に積載率計測ができるようになる
「Rulerless Truck」を導入することで手軽に積載率計測ができるようになる

 同サービスを採用することで荷主企業では、特定の路線や曜日、特定製品を積載する便などで積載率を把握し、積載率が低い場合は便数の設定や荷姿(外装寸法やパレットへの積み付け方)、パレットへの積み付け方法などを見直すことで、便の統合や出荷ロット、外装サイズの変更といった改善策を実測データに基づいて検討できるようになる。

 また物流事業者では、日々の運行で積載率を記録することで、どの便にどれだけの空き容積があるのかを把握でき、恒常的に空きが発生する便を特定できれば、その区間や時間帯に荷物を持つ別の荷主に混載を提案するなど、積載率の向上と新たな輸送需要の開拓にも活用できるようになる。

誤差5%以内を実現する「Rulerless Truck」の特徴

 その主な特徴は、

1.データの蓄積と物流改善に向けた可視化
LiDARスキャナ搭載スマートフォンでトラック荷台をスキャンすることで、荷室と積荷を3Dモデル化し、積載率を算出。計測結果は3Dデータとともにクラウドへ保存され、期間別に積載率を確認できるほか、CSV形式での出力にも対応する。専用ソフトのダウンロードは不要で、Webブラウザで操作できるため、現場の計測結果を組織で共有しやすくなる。

積載率の計測からデータ活用までの流れ
積載率の計測からデータ活用までの流れ

2.誤差5%以内の積載率を算出(自社検証環境)
技術には独自のアルゴリズムを採用し、特許を取得。また、同社による検証では一定の撮影条件下において、実測値との誤差が5%以内の精度で積載率を算出できることを確認している。

3.「積載率」を企業間の共通言語へ
各社が独自の基準で扱ってきた積載率を、統一した方法で積載率を算出することで、比較しやすいデータとして提供。これにより、荷主と物流事業者が同じ数値を基に輸送条件を協議したり、共同輸配送における空きスペースを把握したりするなど、企業の枠を越えたデータ活用を想定している。また、改正物流効率化法への対応を検討する際の参考情報としても活用できる。

 さらに同社は今後、路線別や時期別での集計にも対応する予定としており、積載率の低い便の傾向を把握し、共同輸配送や運行計画の見直し、荷姿の改善などにつなげることを想定している。

 なお、同サービスの推奨動作環境としては、計測アプリがLiDARスキャナを搭載したiPhoneおよびiPad(有償レンタルも可)、積載率計測・管理画面(PCブラウザ)はMicrosoft Edge、Google Chrome。サービス価格は、月額でオープン価格となる(拠点数に応じたライセンス価格)。

【画像ギャラリー】三菱電機デジタルイノベーションの積載率計測サービス「Rulerless Truck」(4枚)画像ギャラリー

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