メルセデス・ベンツが旗艦トラック「アクトロス」を日本市場に再導入!! 重量物用「アロクス」も日の丸カラーでJMSに登場!?

メルセデス・ベンツが旗艦トラック「アクトロス」を日本市場に再導入!! 重量物用「アロクス」も日の丸カラーでJMSに登場!?

 ダイムラー・トラックは重量物運搬トラクタの「アロクス」および同社のフラッグシップトラック「アクトロス」の重量物運搬仕様の2モデルを日本市場に投入すると発表した。

 アクトロスが国内市場に帰ってくるのは約20年ぶりで、アロクスは正規輸入車としては初導入となるが、運送会社が独自に輸入している例がある。日本市場における販売・サービスは「ウニモグ」などで実績のある認定パートナーのワイ・エンジニアリングが担う。

 また、10月末から開催されるジャパン・モビリティ・ショー2025では、日の丸カラーの「アロクス 4763 8×6」が展示される予定だ。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/Daimler Truck AG

MBが日本市場の重量物輸送向けに「アロクス」「アクトロス」を投入

メルセデス・ベンツが旗艦トラック「アクトロス」を日本市場に再導入!! 重量物用「アロクス」も日の丸カラーでJMSに登場!?
JMS出展車の赤と白のカラーリングは日の丸がモチーフ

 ドイツのダイムラー・トラックと日本市場において同社製トラックの輸入販売を行なっているワイ・エンジニアリングは2025年9月1日、「メルセデス・ベンツ」ブランドの重量物輸送モデルを日本市場に導入すると発表した。

 導入されるのはメルセデス・ベンツの「アロクス」と「アクトロス」で、このうち同社のフラッグシップ大型トラックであるアクトロスは2006年に日本市場での販売を終了して以来、約20年ぶりの再導入となる。

 同社の大型トラックは重量物輸送用途などで定評があり、国内未発売のモデルを運送会社が欧州から輸入して使用している例がある。ただ、独自に導入した車両は日本でのナンバー取得や登録にも時間がかかり相応の苦労がある。例えばライト建設が2016年に国内初導入した「アロクスSLT」が初めてナンバーを取得したのは2019年だった。

 日本市場向けの正規輸入車として最初にローンチされるモデルは「アロクス 4763 8×6」で、2025年10月29日から11月9日まで東京で開催されるジャパン・モビリティ・ショー(JMS、旧・東京モーターショー)2025で実車を展示する予定だという。

 メルセデス・ベンツ・トラックスの重量物運搬モデルは、特大貨物、例えば風力発電用のタービン、発電機、変圧器、大型熱交換器、公共インフラ用の大型機械など分割できない貨物を運搬するために設計されている。

 同社でマーケティング・販売・サービスを担当するシュティナ・ファガーマン氏は次のように話している。

「メルセデス・ベンツの『アロクス』及び『アクトロス』モデルを、長年のパートナーであるワイ・エンジニアリングとともに日本の超重量物輸送市場に導入できることを嬉しく思っています。

 これは日本の運送業界にとっても画期的な出来事です。(日本市場で未発売のモデルを独自に導入している)顧客の存在は、同国に重量物輸送用トラックを求める確実なニーズがあることを示しています。これらの車両は、日本のこうしたセグメントにおいて大きな可能性を秘めていると考えています」。

「アロクス 4763 8×6」日本仕様

メルセデス・ベンツが旗艦トラック「アクトロス」を日本市場に再導入!! 重量物用「アロクス」も日の丸カラーでJMSに登場!?
「アロクス 4763 8×6」日本仕様

 日本市場に導入する アロクス 4763 8×6 は排気量15.6LのOM473型ディーゼルエンジンを搭載し、625hpと3000Nmを発揮する。組み合わされるのは16段の「パワーシフト3アドバンスド」トランスミッションだ。

 また追加の冷却ユニットと、専用プレートに架装する第五輪カプラを備える。この構成でのけん引重量は最大500トンに達する。

 トラックを独自に輸入する場合、やはり公道走行には課題があり、正規輸入車では車高などについても日本市場向けに調整する。日本では一般的な車高制限が3.8メートルとなるため(「高さ指定道路」で4.1メートル、「許可申請」で4.3メートルまで認められる)、4メートルを超えるような欧州の大型キャブをそのまま導入することはできない。

 このためメルセデス・ベンツ・トラックスでは、「クラシック・スペース」2.3メートルキャブとコンパクトな補助冷却塔を4軸シャシーに組み合わせた同社初のモデルを日本市場向けに開発した。

 この車両には同社の現行の安全支援システムを全て搭載する。「アテンション・アシスト」「アクティブ・ブレーキ・アシスト6」「車線維持アシスタント」「アクティブ・サイドガード・アシスト2」「フロントガード・アシスト」などは全て標準装備だ。

 10月末から開催されるJMSの出展車では、白い車体に赤いフロントグリルを組み合わせる。もちろんこれは日本国旗である日の丸がモチーフだ。

 日本市場に導入される両モデルは、メルセデス・ベンツのヴェルト工場で量産される車両を、同社モルスハイム工場で重量物輸送向けに改装する。そこでは第4軸と冷却塔の追加、メーカーのカスタム部門による重量物用カップリングとマウントプレートの取り付けなどが行なわれる。

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