都市中心部のラストマイル輸送用にBEV小型商用車も発表
イヴェコは新型S-eウェイ アーティックなどの発表と同日に、新型のBEV小型商用車となる「eジョリー」と「eスーパージョリー」を発表した。都市部での運行に特化したBEVで、高い汎用性と充分な積載量、そして最適化された航続距離により、都市中心部において万能の性能を発揮する。
2台は都市中心部における「何でも屋」として汎用性を重視した設計となっている。ステランティスの商用車部門であるプロワンとの提携により生まれた車両で、欧州トラックメーカーには珍しく小型車にも力を入れるイヴェコは、BEV小型商用車でもGVW2.8トンから7.2トンまでカバーすることになった。
(イヴェコはもともとフィアットグループの商用車部門だったが、パワートレーン部門のFPTとともに独立。いっぽうのフィアットはステランティスグループとなっている)
「eスーパージョリー」は2026年第1四半期、「eジョリー」は同第2四半期に納車を開始する予定。
eジョリーはGVW2.8~3.2トンのBEVで、電気自動車の利点に加えてプロが期待する積載量と機能性を実現した。最大1175kgの積載量と1.9メートルの全高により、高さ制限やエンジン車の乗り入れ制限がある都市中心部でも確実に配達可能な車両だという。
モーターは100kWの出力と260Nmのトルクを発揮し、スムーズな加速と乗用車のような快適な運転が可能だ。バッテリー構成は2種類あり、49kWhパックは最大航続距離224km、75kWhパックは同352kmとなる。充電は最大100kWの急速充電に対応し、15分間の充電で航続距離は100km分回復する。冷凍車やボディ架装のために400VのePTOも用意されている。
いっぽうeスーパージョリーはGVW3.5~4.25トンの車両で、eジョリーより重い荷物や長い航続距離が必要な用途に適している。モーターは200kW出力と410Nmのトルクを発揮する。クラス最高水準の110kWhの高密度バッテリーを搭載し、航続距離は最大420kmに達する。充電はeジョリーと同等で、積載量は最大1.4トンだが、荷室容積は広く最大17立方メートル。
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