いすゞ自動車は、大型トラック「ギガ トラクタ」を改良し、4月28日より全国で一斉に発売した。東京地区希望小売価格は1908万円(税抜・2PG-EXD52CD型)。
今回の改良では、連結車特有の車両挙動に対応した、トラクタ向けに最適なチューニングを行なった安全装備の設定や、快適な運転環境の提供で交通事故の抑制やドライバーの疲労低減に貢献することを主眼に開発を行なった。
また、車両のみならず、車両運行支援のソフト対応として、車両遠隔モニタリング機能を拡充。安全運転支援や車両稼働状態の管理機能をさらに充実させた。
主な特長は以下の通り。
【最適な先進安全装備】
・ブラインドスポットモニター
車両の四方に設置したセンサーが自動車や人を検知し、衝突の恐れが高まるとドライバーに注意喚起する。連結されたトレーラの側方まで検知が可能なので、巻き込みや車線変更による事故抑制に貢献する。
・歩行者検知機能付プリクラッシュブレーキ(衝突被害軽減/衝突回避支援)
従来から標準装備しているプリクラッシュブレーキの検知性能を向上し、先行車に加えて横断中の歩行者や自転車まで検知対象を拡大した。
・全車速ミリ波車間クルーズ
車両総重量が大きいトラクタにおいても、停止・発進を含めた全車速域での制御が可能となり、渋滞時の疲労軽減や安全運行に貢献する(スムーサーGx車のみの展開。停止後3秒以上経過した場合はドライバーの発進操作が必要)。
・軸重モニター
車両の後軸重をマルチインフォメーションディスプレイ内に表示する軸重モニターを一部車型に標準装備。設定した軸重を超過時には警報を発しドライバーに注意喚起する。
・その他
ドライバーステータスモニター、可変配光型LEDヘッドランプ、タイヤ空気圧モニタリングシステム(オプション)を設定した。
【快適性・居住性のさらなる向上】
・新ハイルーフ&専用大型ヘッダーコンソール(一部車型除く)
居住性の向上、空力と空間を両立させた、全高3.8m級の新ハイルーフをトラクタに標準装備。ハイルーフ内の前面には専用の大容量大型ヘッダーコンソールを配備し、クラストップの室内高と収納容量を実現した。
・高機能シート(運転席)
欧州で高い実績を誇るイスリングハウゼン社の高機能シートを標準装備。ショルダー調整機能やサイドサポート機能等、ドライバー個々の体型に合わせた細かい調整が可能となり、長距離・長時間運行での快適な乗り心地を実現する。
【自己診断機能およびセーフティドライブ報告機能を拡充】
・自己診断機能
尿素水残量やエンジンオイル交換までの残走行距離、バッテリー電圧やタイヤ空気圧の状況を車両自身が診断。遠隔地の運行管理者にパソコン画面を通じて知らせることで、より確実な運行の実現に貢献する(タイヤ空気圧を画面で閲覧するためには、遠隔閲覧のための有償契約が別途必要)。
・セーフティドライブ報告機能
安全装置の作動状況や使用状況を、遠隔地の運行管理者にパソコン画面を通じて車両が知らせる。運転に潜むリスクを見える化することで、さらなる安全運行に向けた運転指導が可能となる。また、プリクラッシュブレーキ作動等の緊急度の高い状況が発生した場合には、パソコン画面への即時お知らせも行ない、迅速な状況把握を可能とした。
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