ヤマト運輸、トヨタ、日野、集配仕様のEVトラックの実証運行へ その1

昨日、日野自動車が超低床・前輪駆動のEVトラックを開発したというニュースをお伝えしましたが、今日はそのEVトラックの実車がプレスに披露され、今後ヤマト運輸の集配車として実証運行を開始することが発表されました。「フルロード」も共同記者発表会の行なわれたヤマト運輸東京主管支店(江東区有明)に行ってきたので、その模様をお伝えしようと思いますが、まずはヤマト運輸・トヨタ・日野の3社共同のニュースリリースを要約してご紹介します。

ヤマト運輸とトヨタ自動車および日野自動車の3社は、協力して電動小型トラック(以下、EVトラック)を実際に集配業務に使用する実証運行を開始する。
このEVトラックは、日野が開発した1トン積超低床EVトラックで、荷台については、ヤマト運輸とトヨタ・日野が共同で仕様を企画した冷凍冷蔵バンを架装しており、ヤマト運輸の特徴的なサービスである、冷凍・冷蔵2つの低温度帯配送を行なう「クール宅急便」の運用が可能。車両の走行と荷台に備えた冷凍冷蔵庫の稼動を全てバッテリーで行なうため、走行時の排出ガスはゼロ、また低騒音で住宅街での夜間や朝の集配業務にも最適な環境に優しいトラックである。
実証運行は約1年間を予定しており、3社はこの間にEVトラックの集配業務への適応性や実用性を検証し、商品化に向けた改良に役立てていく予定。
ヤマト運輸は、「ネコロジー」と名づけられたヤマトグループの環境活動に則り、物流を中心とした事業活動における「包む」「運ぶ」「届く」の3つのシーンでそれぞれ環境に配慮した取り組みを徹底し、お客様とともに環境にやさしい物流を構築していきたいと考えている。中でも「運ぶ」に関しては、「使わない(車両台数の抑制)」、「使うならエコ(低公害な集配車両の導入)、「使い方(エコドライブの推進、走行距離の短縮)」という3つの戦略でCO2排出量の低減に取り組むとともに、より効率的な集配業務を実現するためのさまざまな取り組みを行なってきた。
トヨタ・日野は、商用車の電動化について現時点での電池性能をふまえ、軽量で近距離用途の車両であれば実用的な車両を提供することが可能と考えており、日野は、前回の「第42回東京モーターショー2011」にこの考えに基づき、EVトラックならではの超低床荷台を実現したコンセプトカーを出展、その後も既に実用可能な車両を完成させるところまで開発を進めてきた。コンパクトな電気モーターをキャブ下に搭載した前輪駆動で、バッテリーは荷台床下に搭載している。これにより荷台の床面地上高を440mmまで低くすることが可能となり、従来の車両に比べて圧倒的な超低床荷台を実現している。 
今般、ヤマト運輸の業務効率化への取り組みと、トヨタ・日野の電動商用車についての考え方が合致したことから、3社で協力して実証運行を実施することとなったもの。
今回の実証運行の概要は、
   ◇試験期間:2013年3月中旬より開始し、約1年間
   ◇導入場所:東京都板橋区と町田市の一部の地域
   ◇車両台数:2台(トヨタ、日野 各1台)
実証運行を行うヤマト運輸の集配仕様のEVトラック(冷凍冷蔵バン)の主要諸元は、
全 長(mm) 4,695
全 幅(mm) 1,830
全 高(mm) 2,600
床面地上高(mm) 440
荷 台 内寸法(mm) 長さ2,980×幅1,685×高さ2,100
荷室内容(3室) 冷凍室、冷蔵室、ドライ室
車両重量(kg) 2,690
最大積載量(kg) 1,000
乗 員(人) 2
車両総重量(kg) 3,800
モーター 最高出力(kW) 70
最大トルク(Nm) 280
バッテリー 種類 リチウムイオンバッテリー
容量(kWh) 28
電圧(V) 350
最高速度(km/h) 60(市街地走行に限定し、速度リミッターで制御)
充電時間 普通充電 約8時間 (200V)
急速充電 約45分 (CHAdeMO方式、50kW)