HEV用モーター内蔵デュアルクラッチ式トランスミッションを評価
日本では「日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」がよく知られていますが、もう一つ「RJCカーオブザイヤー」という賞もあります。RJCとは日本自動車研究者・ジャーナリスト会議のことで、COTYがスポーツカーや高額車など比較的趣味性の高いクルマを選ぶことが多いのに対して、RJCは軽自動車を選出することも多く、また、技術や独創性を重視する傾向が強いと言われています。ご推察の通り対抗意識が強いようで、正式名称に中黒(カ―とオブの間にある小さい黒丸のことですね)が入るか入らないかまで、こだわっているようです(笑)。で、今回は中黒の入らないほうの「RJCカーオブザイヤー」の話なんですが、今年の特別賞に三菱ふそうのハイブリッド用モーター内蔵デュアルクラッチ式トランスミッションが選ばれました。商用車初の快挙です。以下は三菱ふそうのニュースリリースの要約です。
三菱ふそうトラック・バスは11月14日、小型ハイブリッドトラック「キャンター エコ ハイブリッド」に搭載している「ハイブリッド用モーター内蔵デュアルクラッチ式トランスミッション」が、特定非営利活動法人(NPO)「日本自動車研究者・ジャーナリスト会議が主催する「2013年次RJCカーオブザイヤー特別賞」を商用車で初めて受賞したことを発表しした。
受賞理由は次の通り。「トラック用としては世界初のハイブリッド用モーター内蔵ツインクラッチミッションを開発。キャンター エコ ハイブリッドに搭載された同ミッションは、ラミネートタイプのリチウムイオン電池との組み合わせにより、モーターアシストによる動力性能の向上と低燃費、低排出ガスを実現、クリープ走行はモーターで行ない、シームレスな変速を可能にした点が評価された」。
同システムを搭載する「キャンター エコ ハイブリッド」は、商用車クラストップの12.8㎞/L(2.0t積クラス)の燃費性能を実現し、2012年5月に日本国内で発売を開始。9月にはポルトガルで生産を開始し、欧州各国での販売も開始。また、2013年1月からは日産自動車株式会社に「NT450アトラス」としてOEM供給を開始する。
今回の受賞について、三菱ふそう代表取締役社長・CEOのアルバート・キルヒマンは、「国際的に評価の高いRJCカーオブザイヤーの特別賞を受賞でき、大変光栄に思っております。ハイブリッド用モーター内蔵デュアルクラッチ式トランスミッションは、当社が世界で初めて商用車に搭載したシステムです。そして、グローバルで展開する”キャンター エコ ハイブリッド”に採用しています。受賞は当社にとって重要な節目であるとともに、ダイムラーグループとしても大変名誉なことだと思います。当社は引き続き、FUSO 2015の活動である”業界をリードするグリーン・イノベーション”の下、環境に優しい商品を投入して参ります。」と述べている。
コメント
コメントの使い方