トラックのハイブリッド化の波は、いよいよスライドキャリアにも波及しようとしている。タダノでは、同社のスライドキャリアである「エスライド」のハイブリッド仕様を発表。先ほどその記者発表会が行なわれたので、概要をご紹介しよう。
このエスライド・ハイブリッド仕様では、車両のエンジンからの動力で駆動するPTOモードと、新たに装備したバッテリーとモーターで駆動する電動モードとを、作業環境に合わせて選択できるというもの。電動モードでは、最大で約13デシベル騒音を抑え、55デシベル以下で作業を行なうことができる。エンジン駆動時に車両バッテリーを優先しながら、動力バッテリーに自動充電。動力バッテリーはフル充電で3サイクルの積車・降車作業ができるという。
発表会では、実際にPTOモードと電動モードでの作業のデモンストレーションを行なったが、その差は歴然で、これなら騒音も排気ガスも出ず、作業環境は大幅に向上しそうだ。また、システム全体で115kgの重量増も許容範囲であろう。
タダノでは、今後モニター試験を行ない、来年4月の発売を予定している。ちなみに価格は、通常のエスライドの1~2割アップにとどめ、年間80~100台程度の販売を目指したいとしている。