日野自動車の大型車安全技術に関するメディア向け説明会が開催された。今年5月に大幅改良した最新の大型観光バス「セレガ」の試乗会と併せてのイベントだったが、安全技術に関するコンポーネントや法規性能は同社の大型トラック「プロフィア」と共通するところが多く、本誌も参加した。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/フルロード編集部、日野自動車
大きく変わった日野セレガ

まずはセレガ大幅改良モデルを紹介しておこう。新型はシャシーとボディをキャリーオーバーしているものの、前後デザインを一新した効果は大きく、空力性能を向上させたスタイリングはとても新鮮に映る。見た目だけでなく、客室シートと内装トリムのグレードアップも図られており、快適性がさらに高められた。
運転席のインパネは従来と同じ形状だが、新たにブラウン2色で彩られた見覚えのあるベルトインシートが目を引く。これはプロフィアやレンジャーに設定されている「高機能シート」と同一品だ。コクピット周りのカラーコーディネートは、このシート色に合わせて変更したとのことだった。
エンジンは8.9リッター直6ターボで、最高出力360PS・最大トルク160kgmを発生する。『A09C-VV』という型式は、プロフィア用360PS(A09C-VK)と異なるピークトルク特性にチューニングされたセレガ用を示す。トランスミッションは12段AMTのみとし、ワイドレンジかつ高速化したファイナルギアの採用で、従来型に対しより低回転域を使った省燃費走行を可能とした。
実はこの12段AMT、プロフィアの日野内製AMT(ProShift12)ではなく、独ZFフリードリヒスハーフェン製「Traxon」のリアエンジンバス用モデルを調達したものだ。開発担当者によれば、ドライバビリティや流体式リターダ(補助ブレーキ)など大型観光バスにより適した特性を備え、しかも従来の12.9リッターエンジン+7段AMT比で軽量化も達成したという。
そして、セレガはもともと進んだ安全性の持ち主で、充実したADAS(先進運転支援システム)を装備してきたが、大幅改良モデルではさらに出会い頭警報(FCTA)、左折巻込み警報(BSIS)、車線変更警報(BSD)、可変配光型LEDヘッドライト、標識認識システムなどが加わった。いずれも24年型プロフィアで先行導入していたADASを水平展開したものである。

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