反対の声も多いがこのまま実行されるのか!? NEXCOが高速道路の「新深夜割」に対するアンケートを公開

反対の声も多いがこのまま実行されるのか!? NEXCOが高速道路の「新深夜割」に対するアンケートを公開

 NEXCOが令和6年度の施行を目指す高速道路における深夜割引の見直し。新制度では深夜時間帯に走ったぶんだけの割引に変更し、あわせて長距離逓減制拡充を行なうというのが見直しのあらまし。

 さらに「走ったぶんだけ」では速度を出せば出すほど割引適用区間が拡大できることから、無謀な運転を抑止するため1時間あたりの上限距離も設定する案が模索される。

 複雑化する制度を前に、NEXCO3社は「深夜割引の見直しにおける無謀な運転の抑止策(案)」について、意見を一般募集。このほどその結果が発表された。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真・図/フルロード編集部・写真AC・NEXCO

意見募集の概要と抑止策(案)に関する意見

割引適用時間拡大は概ね歓迎されているようだが、走行分のみとする部分の反対は多い
割引適用時間拡大は概ね歓迎されているようだが、走行分のみとする部分の反対は多い

 今回の意見募集は、新深夜割の上限距離(軽・普通・中型・バスは1時間あたり100km、大型・大特を80kmとする案)について意見を集めたもので、2023年11月7日~11月20日の募集期間中、専用WEBサイト等から260人の回答があった。

 このうち、「抑止策(案)に関する意見」は94件、「深夜割引の見直し方針に関する意見」は468件、「その他の意見」が70件となった。(※複数の意見が記載されたケースがあるため提出人数より多い)

 抑止策(案)に関する意見では、抑止策(案)を評価する「抑止策(案)を導入すべき」といった意見は6件、上限距離を見直すべきとする意見には「上限距離を設定すべきでない」が9件、ほかにも「区間、気象、車両区分等で制限速度が変わることから上限距離の一律設定を見直すべき」(22件)、「上限距離を引き下げるべき」(5件)、「上限距離は一律120km/hとすべき」(4件)、「休憩を多く取得した代わりに速度超過をすることも可能であることから抑止策として不十分」(3件)、「軽・普通・中型・バスの上限距離は120km/hとすべき」(2件)などがあがった。

 また休憩に関する考え方を見直すべきとする意見では「複数で交代しながら走行する場合は休憩を考慮しないようにすべき」(15件)、「休憩を考慮するのは事業用車両に限定すべき」(3件)等の声が寄せられている。

 その他の意見としては「トラックの最高速度が見直された場合は速やかに反映すべき」(6件)、「『無謀運転』の取り締りはオービス等を用いて警察が実施すべき」(5件)、「『無謀運転』の取り締まりは道路会社が実地すべきものではない」(3件)などがある。

深夜割引の見直し方針に関する意見

 いっぽう深夜割引見直しついて、方針を評価するとした意見では「割引適用時間帯の拡大は評価できる」が6件、問題となっている「走行した距離に応じて割り引く方針は評価できる」はわずか3件ほどとなった。

 方針を見直すべきとした意見では、「もっとシンプルな制度にすべき」が55件寄せられたほか、「深夜割引の見直し方針自体を再検討すべき」が22件、「現行の深夜割引を維持すべき」が18件、「見直しの方向性が不適切であり効果が不明瞭・不十分だ」が7件、「見直しの対象は時間帯に限定し単純に適用時間帯を拡大すべき」が24件、「実質的な値上げである」が20件など、やはり見直し自体の否定的な意見が多かった。

 このほかの見直すべきとした意見として、「深夜割引に代えて事業用車両又は大型車以上に限定した終日型の割引を導入すべき」(41件)、「大型車以上に限定して深夜割引の見直しをすべき」(12件)、「事業用車両以外は現行の割引を維持すべき」(7件)、「高速道路料金に地域差が発生し地方格差が拡大する」(7件)、「制度の見直し自体が速度超過を助長している」(6件)、「見直しは割引率に限定し単純に割引率を引き下げるべき」(3件)、「深夜割引そのものを廃止すべき」(10件)、「深夜割引に代えて終日型の割引を導入すべき」(8件)、「一般車両と事業用車両とでは割引制度を区別すべき」(6件)、「後日還元型とすべきではなく料金所通過時に割引を即時案内すべき」(15件)、「渋滞等で割引適用時間帯の走行距離が減少した場合の救済措置を検討すべき」(6件)などとなっている。

東名高速・東京料金所インターの深夜0時のトラック渋滞。他の渋滞要因がなければ10〜15分程度で解消に向かう
東名高速・東京料金所インターの深夜0時のトラック渋滞。他の渋滞要因がなければ10〜15分程度で解消に向かう

 特筆すべきは、見直しに伴う懸念があるとする意見で、「深夜時間帯の走行を余儀なくされ労働環境が悪化する」という事業者からとおぼしき意見が今回の意見募集でダントツに多い67件寄せられている。

 この意見に対するNEXCOの見解では、本見直しの大義に掲げる(割引が始まる)深夜0時待ちの問題を解消すれば、拘束時間等が改善し労働環境が良くなることが謳われているが、割引適用を受けるため深夜帯の走行を余儀なくされるといった問題は度外視されている。

 またその他の意見として、「物流業界など関係業界の現場の声を聞くべき」(10件)、「割引適用時間帯に交通が集中し事故、渋滞及び違法駐車等の増加が懸念される」(18件)、「割引適用時間帯前後に休憩する車両の増加が予測されSA/PAの駐車場不足が懸念される」(10件)などの声が上がった。

 いっぽう長距離逓減制拡充の方針の意見としては、方針を評価する「長距離逓減制の拡充方針に賛成だ」は2件、見直すべきとする「長距離逓減制を廃止すべき」が2件で、そのほかに「時間帯に関わらず走行距離に応じて割引率を変動させるべき」(5件)、「長距離逓減制をさらに拡充すべき」(4件)などの声も寄せられている。

 またその他の意見としては、「一般有料道路・都市高速・本州四国連絡高速道路等も含め長距離逓減制を適用すべき」(9件)、「長距離逓減制の拡充を実感するために大口・多頻度割引の請求時に長距離逓減制適用前の料金を表示すべき」(7件)などとなった。

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