いすゞ エルフをタクティカルに大改造!? 軍用車の足回りをもつオフロードトラック「ストラヤ4×4」とは?

そのパフォーマンスとは

カミンズ・メリターの軍用車用ドライブアクスル・プロテック3000。上がリア固定軸、下がフロント操向固定軸。プロテック3000はこの形態に限らず、独立懸架タイプやさまざまなスプリング形態、ブレーキ方式(ディスクまたはドラム)を用意している(写真:Cummins)
カミンズ・メリターの軍用車用ドライブアクスル・プロテック3000。上がリア固定軸、下がフロント操向固定軸。プロテック3000はこの形態に限らず、独立懸架タイプやさまざまなスプリング形態、ブレーキ方式(ディスクまたはドラム)を用意している(写真:Cummins)

 これらのコンポーネントが組み付けられるNRRのシャシーフレームも、ベースに対して面積換算で33.5平方インチ(約216平方cm)に及ぶ補強が施されており、特にサイドレールは、外観からはっきりわかるほど天地が高くなっている。

 パワートレーンは、22年型NRRガソリン車と同じく、GM製の排気量6.0リッターのV8ガソリンエンジン、アリソン製6速トルクコンバータ式オートマチックを搭載する。NRRにはディーゼル車もあるが、ストラヤには設定しないようだ。また、四駆化に際して追加されたトランスファケースは、ニューベンチャーギア社製(リマニ品?)となっている。

 GMのエンジン販売子会社PSIが供給するLNJ型V8エンジンは、最高出力が311HP/4900rpm、最大トルクは2H(2輪駆動)/4H(4輪駆動)モードで48.8kgm(478.6Nm)/4150rpm、4L(低速4輪駆動)モードで124.5kgm(1200Nm)/4150rpmを発生する(ただし24年型NRRのV8エンジンは排気量6.6リッター筒内直噴のL8T型に変更されている)。

 最低地上高は約50cm(トランスファケース下端の値。アクスル下端は約36cm)だが、フロントは約59cm(ステップ下端)、リアは約66cm(フレーム下端)あり、前述のとおり約1mのタイヤ外径から、アプローチアングルは38度、デパーチャアングルは48度を確保する。渡河能力は標準で水深50cmだが、オプションで水深91cmまでアップできる。

 また、ホイールベース3810mmで長さ3.6mまたは3.9mの荷台を架装した場合、カーブtoカーブの回転半径は15.2mという。

次ページは : キャブ付シャシーは最大積載量5トン

最新号

【解説&試乗】日野プロフィア2024年モデル フルロードvol.55 本日(12/10)発売!!

【解説&試乗】日野プロフィア2024年モデル フルロードvol.55 本日(12/10)発売!!

今号では、昨年2月中旬から出荷を再開した日野プロフィアの2024年モデルに試乗。燃費性能と安全性能もアップし、新設計AMTで走りも別モノに進化した新モデルの実力に迫ります。また、「だれでもトラック」いすゞエルフミオEVの公道試乗を実施。AT限定普通免許で運転できるEVトラックの魅力をお伝えします。大好評の「働くクルマの大図鑑」は、飲み物を運ぶその究極のカタチ「ボトルカー」を特集しました。ボトルカーの構造から製造工場のレポート、知られざる歴史、さらにはeキャンターのボトルカーの試乗レポートまで盛りだくさんの内容になっています。