「大切な工具を湿気や結露から守りたい」というユーザーの想いから誕生したのが司工業の特殊ウイング車「NEXTER煌(ネクスターきらめき)」だ。都市部で人気の重機運搬車「テールオート」にウイング車の構造を融合させたうえで、頑丈で使いやすい荷台仕様を徹底追求。エクステリアデザインにもこだわった唯一無二の1台を紹介しよう。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
重機運搬車とウイング車の荷台を合体!
オーダーメイドのトラックボディを得意とする司工業(本社:東京都江戸川区、工場:千葉県佐倉市)が製作した、三菱ふそうスーパーグレートベースの特殊ウイング車「NEXTER煌」。
依頼主は工作機械やプラント設備など重量物の据付・移設・芯出しを専門とするリュウエイ機工(愛知県江南市)。依頼内容は「重機運搬車とウイング車の荷台を合体させたい」というものである。
もともとリュウエイ機工は製品や現場で使う機材(工具やフォークリフトなど)の運搬に重機運搬車を使用していたが、近年は工具が電動化し、輸送中に湿気や結露で故障するケースが多発。そこで考えたのが重機運搬車に密閉性の高いウイング車のボディを融合させるというアイデア。司工業の担当者に相談し、検討を進めていった。
司工業は重機運搬車、ウイング車の双方で豊富な実績を持つものの、その2つを融合させるのは今回が初。その開発には重機運搬車の設計に詳しいOB社員も参加し「オール司工業」体制で進められたという。ちなみにネーミングは司工業によるもので、「次世代感」や「新しさ」を表現したという。
現場で使う機材に加えて精密機械も運べる荷台仕様
ベース車両は三菱ふそうスーパーグレートFS系GVW25トン級4軸低床8×4総輪エアサスシャシー。荷台は、後輪より後ろを油圧で傾斜させることができる司工業独自の重機運搬車ボディ「テールオート」をベースにウイング機構を組み合わせたもので、車両寸法は全長10990mm×全幅2491mm×全高3790mmとなっている。
積み荷は現場で使う工具とフォークリフトがメインだが、特殊な精密機械も運ぶもあるため、荷台は積み荷を固定する床フックを多数装備した仕様を採用。床フックは左右20対、中央10個とたっぷりで、スタンション5対のほか、前壁に固縛機具を吊り下げておけるフックも備わる。
前壁とリア門構をセンタービームでつなぎ、そこに羽根を搭載するという構造は通常のウイング車と同じ。床は耐久性に優れたアピトン木材とし、テールオートの構造上、床と床枠が分離した構造となるリア門構部は独自の補強により強度を確保している。
アルミブロック製アオリは左右4方開で、リアは観音ドアの代わりにスロープ兼用リアゲートを装備。リアゲートは全高3.8mのウイング車の構造を活かして全長2mのロングタイプを採用した。テールオート〜リアゲートの傾斜時の角度は約14度。床部分は鉄板にメッシュ板を張ったすべりにくい構造とした。
荷台内寸は内法長9480mm×内法幅2400mm×内法高2650mm(センタービーム部)。最大積載量は10900kgである。


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