コンクリートポンプの世界的メーカー、独プツマイスター。最近はゼロエミッションシリーズの「iONTRON」で注目を浴びている。日本では新しいiONTRON コンクリートポンプ車が発表されたばかりだが、早くもそのミニチュアモデルも登場した。
さっそく、トラック/建機のモデルカーの第一人者、ケンクラフト店主のケンさんに紹介してもらった。
文/高石賢一、写真/岡村智明・プツマイスタージャパン
*2023年12月発行トラックマガジン「フルロード」第51号より
新型モデル、プツマイスター 42-5 iONTRON コンクリートポンプ車
プツマイスター社はドイツが誇るコンクリートポンプ、ミキサーのメーカー。1910年にはニューヨークコンクリートショーに出展。第二次世界大戦前からコンクリート吹付、打設を軸とした製品開発をしていた。
パナマ運河建設には同社セメントガンが活躍していたのも有名な話だ。1963年に現在の社名になり、2007年にドバイ、ブルジュ・ハリファ超高層ビル建設では地上600mの高さまでコンクリートを搬送し世界記録を達成。
トラック搭載型ポンプではトレーラタイプでブーム最大長70mクラスも製造。国内でも数多く導入され各地で活躍している。
昨年のドイツの建設機械展「Bauma/バウマ」においては3Dプリントで施工ができるコンクリートポンプ車を発表し、未来を見据えた業界トップリーダーとしての気概を見せていたが、同会場で展示されていたiONTRONコンクリートポンプ車が国内でも発表された。
コンクリートポンプ車の心臓部であるポンプはエンジンからPTOを利用し動力を取り出すが、同仕様ではエンジンから出力をもらわずポンプを稼働させることができる「Plug and Pump」を搭載。
建設現場に63A/125Aの電源設備があれば、シャシーに収納してある電源コードと接続し、完全にエンジンを停止した状態でポンプを動かすことができるというものだ。
現場のCO2ゼロに加え、騒音も大幅に軽減されるという画期的な車両だ。欧州ではすでに導入され活躍していると伺った。発表会で運転を見せていただいたが、PTO時のかなり大きな騒音が嘘のように静かに感じた。
他のシリーズとカラーリングも異なり、アウトリガーやシャシー、ブーム関係はブラック、パイプをブルーにクリーンなイメージが印象的だ。
日本仕様はスカニアがベースとなる。 国内だとRシリーズ、Sシリーズが多数活躍しているが、プツマイスターと組み合わされるのはPシリーズ、低く短いボディでルーフもペッタンコのロールーフ。この仕事モード全開のスパルタンな仕様がカッコ良い。
エンジンは410馬力を搭載。充分すぎるパワーがあるとのこと。アウトリガーには誇らしげにiONTRONとボディドアと車体サイド中央あたりに入っているグラフィックは「騒音が少ないですよ」をデザインしたとのこと。
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