3月7日にフルモデルチェンジしたいすゞ自動車の小型トラック「エルフ」。その発表会では、注目すべき「参考出品車」が4台も登場したが、そのうちもっとも「身近」になりそうなクルマが、「エルフmio(ミオ)」である。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
現行普免で運転できる唯一のエルフ
エルフmio以外にも、いすゞには車名に「mio」をもつクルマが99年から存在している。いずれも中型バスの「ガーラmio」「エルガmio」で、大型観光バスの「ガーラ」・大型路線バスの「エルガ」に対して、「ひと回り小さいクラス」をイメージした造語(英語のminiと仏語のmiocheに由来)を付け足したものである。
エルフmioの場合は、エルフに対してひと回り小さいというよりも「ひと回り軽いエルフ」だ。具体的には、車両総重量(GVW)を3.5トン未満とし、現行の運転免許制度における普通免許取得者でも運転が可能なエルフ、それが「エルフmio」である。
日頃よくみかける「通常の」エルフは、GVW5~6トンほど(最大積載量2~3トン)のクルマが多い。これを運転するには、現行の免許制度では準中型免許が必要(GVW7.5トン未満まで運転可。それ以上は中型または大型免許)で、いまの普免(GVW3.5トン未満まで)では運転できない。従来エルフでもっとも軽いのが最大積載量1.5トン車型(NHR)だが、こちらもGVW3.5トン超なのでやはり運転はできない。
現時点では、免許制度改正前の普免取得者(旧制度ではGVW5トン車まで、旧々制度ではGVW8トン車まで運転可能)が多いとはいえ、準中型以上の免許取得者は減少傾向(全免許取得人口も減少中)にあり、やがて「小型トラックを運転できない人」が多数派になる。
つまりエルフmioとは、「免許制度改正(2017年3月12日)以降に普免を取得した人でも運転できるエルフ」であり、「これからの時代のフリートユーザー向け小型トラック」として生まれたものなのだ。かつての、自営業向け白ナンバー(自家用)需要を主な顧客層としていた積載量1~1.5トントラックとは、意味が異なるトラックともいえるだろう。
コメント
コメントの使い方男なら大型取れ。
こういうものは引っ越しなんかに役立ちそうですね。レンタカーなんかあったら使えるかも?
未だに「普通免許でも運転できます」と配送ドライバー募集に謳っている中小企業が多いですが、一斉抜き打ち監査したらどのくらい摘発されるでしょうね。特に今の時期は肥料や農薬の小売販売しているところが入れ食いでしょうね。こういう過積載を強要するところはさっさと潰れれば良いのです。