三菱ふそうのトラックをベースにした車両を生産するインド工場開設

三菱ふそうのトラックをベースにした車両を生産するインド工場開設

キャンターのキャブにファイターの足回り……なんて聞くと、かつての「ファイターミニヨン」を思い出してしまいますね。ダイムラー・トラックグループがインドで立ち上げた新ブランドの工場開設のニュースです。

三菱ふそうトラック・バス(以下:MFTBC)が車両の開発および生産のサポートを行なっているDaimler India Commercial Vehicles Pvt. Ltd.(以下:DICV)社は、4月18日インド、チェンナイ近郊のOragadam(オラガダム)工場において、工場の開設記念式典を政府関係者・顧客などを招き、実施した。

同工場で生産される車両は、MFTBCの小型トラック「キャンター」の運転席および中型トラック「ファイター」の足回りを活用したもので、4D34型4気筒ディーゼルエンジンを搭載。車両総重量9トン(エンジン出力:100kW)および、12トン(エンジン出力:125kW)仕様を設定し、BharatBenz(バーラト・ベンツ)ブランドからの発売を予定している。

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DICV社は7億ユーロ以上を投資し、組立工場および、テストコースなどの研究・開発施設を整備。同工場の敷地面積は160ヘクタール、生産能力は年間3万6000台で、将来的には7万台に拡大する予定である。

式典に参加したダイムラーAG社会長のディター・チェッチェは、 「当社の新しいオラガダム工場は、ダイムラー社の高い品質基準を満たすとともに、世界でもまれに見る工場です。ここから生まれる製品は、インドとドイツ、そして日本のDNAを持ち合わせています。日々成長する世界の商用車市場に適合した製品を、我々はお客様に常に提供していきます。」 と述べた。

またダイムラー社取締役で、商用車部門責任者のアンドレアス・レンシュラーは、 「DICV社は、ダイムラー社商用車部門の”グローバル・エクセレンス”という企業ポリシーをまさに表した存在となりました。当社の世界中の生産および開発体制のサポートにより、インドのお客様に最良の車両を、インド国内で開発、生産、販売まで可能にしました。」 と述べている。

今後DICVでは、部品の現地調達率を85%まで高めるとともに、そのうちの40%以上の部品は、オラガダム工場の40km圏内で調達する予定。 また、2012年第3四半期までに70以上の現地ディーラーを通じて販売を開始、2014年までに販売ネットワークを100拠点以上に拡大する予定である。
 

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DICV オラガダム工場外観

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