トラさんのブログ「長距離運転手の叫びと嘆き」は、もうずいぶん前から読ませて頂いているのですが、最近いろいろなことがあって、トラさんはトラックを降りる決意をしました。そこで、このままトラさんの「叫びと嘆き」がフェードアウトしてしまうのではないか、そうなったら残念だと思い、先日、意を決してトラさんのブログに「連絡をください」と書き込みをしました。それが以下の顛末です。失礼をかえりみずに言うなら、これまでトラさんのブログを読んでの感想は、何と不器用な生き方をしている人なんだろう、というものでした。ブログを読んでいて、もっとうまく立ち回ればいいのに、と何度も何度も思いました。トラさんはよくも悪くも昔気質のトラック運転手なんですね。サラリーマンドライバーが大勢を占める中で、古くて不器用で昔気質の運転手が居場所を失うことは世の習いかもしれませんが、「老兵は死なず ただ消え去るのみ」では、いかにももったいない。そこでトラさんにお願いしました。元ベテラン運転手として、特にこれからを担う若いトラックドライバーに向けて、仕事に対する心構えや運転する際の気構え、会社のこと、仲間との付き合い方、生活態度などなど、若手ドライバーに知っておいて欲しいことをやさしく分かりやすく書いて欲しい……。「フルロード」のブログでは、ちょっと硬派な内容ですが、トラさんなら教条的な「上から目線」ではない、お説教臭くないお説教(笑)を書いてくれるんじゃないかと期待してのことです。時には耳の痛い話も出るかと思いますが、「親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない」なんてことを言います。トラさんは親じゃありませんが、「目上の人の意見」っていう意味ですからね、きっと後で役に立つはずです。ご期待下さい。ちなみにタイトルの「泣いてたまるか」は、例によって懐かしのTVドラマからのお題拝借です。「今はツラい境遇だけど、泣いてたってしょうがない、前を向いて皆で頑張ろう!」というメッセージを込めています。では、トラさん、お願いします。(キャップ)
肯定の温かさと嬉しさ
今年は、私にとって忘れることのできない一年になりそうだ。仕事、そして私事でさまざまなことがあり過ぎた。仕事では私の人格に対する否定が続き、私事では家内を喪い、子供の頃、私をことさら可愛がってくれた
兄も喪った。だが、予てからの知り合いだった今の彼女の気持ちに打たれ、そとか持ちこたえることができた。自分だけで生きているわけではない。そのことを彼女は自らの行動で強く教えてくれた。
しかし、仕事上の私に対する否定はなおも続き、結局トラック業界に嫌気が差して去ることにした。もう、決して戻ることはない。
そんな一年が終わろうとしている先日、私のブログに好文舎の編集者からの書き込みがあった。連絡が欲しいようだった。
その方は、好文舎を立ち上げ「フルロード」というトラックマガジンを作っている方だった。キャップと名乗っているので、編集長も兼ねているのだろう。用件は、私にそのホームページにブログを書いてくれという依頼だった。
正直、私は迷った。何故なら、来年還暦を迎える私には時間給での仕事しかなく、ダブルワークあるいはトリプルワークをしなければ食べていけない。まして、自分のブログは思いついたまま、その時の自分の気持ちを出すだけの書きなぐりのブログだった。そして、キャップの考えには、ある程度の方向性があった。そんなものが自分に書けるのか? 自信もなかった。
しかし、そのような現実的な問題とは裏腹に、体の芯からこみ上げてくる温かみを感じていた。それは、彼の書いていた「以前からトラさんのブログを読んでいた」の一文がそうさせていた。
そして、同時に数多くの思いが頭を過ぎっては消えた。
その中で、トラックの運転手時代「あんたが運んでくれて助かったよ」と、言われたとき、次の仕事にもより一層の精が出た。もちろん、他にもたくさんの感謝の言葉や褒め言葉をいただいた。その度に、それが力になり、自分の糧となり、成長の肥やしとなった。
しかし、ぞんざいに扱われ、自分の価値を低く見られると、やる気をなくし、本来の持っているスキルさえ落ちていった。
以前からブログを読んでくれていて、その上での依頼なら、俺を認めてくれているから……。それは、まさしく俺を肯定しているんだと思うと、気持ちが高揚してくるの感じた。
そして、自分の文章力に半信半疑ながら、ある程度の間隔が開くのを承知してもらい、受け承る返事をした。もちろん、その返事をした裏には、自分自身がどれだけ成長できるのか、不安と期待と楽しみがこもっている。
よろしくお願いします。
トラさんのブログ「長距離運転手の叫びと嘆き」
http://www.geocities.jp/boketora_1119/
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