ダカールラリー速報「第7ステージ」1月9日

ダカールラリー速報「第7ステージ」1月9日

1月9日、アリカからアントファガスタ
競技区間(SS):273km 移動区間(リエゾン):不明

後半戦初日は厳しいスタートに 2号車は痛恨のミスコース、1号車は10リットル以下クラス3位に後退する

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9日、2011年ダカールラリーは後半戦に突入。チリ北端の町アリカから一路南下しアントファガスタまでの行程で競技を行った。この日のSSはアタカマ砂漠北部を舞台に273kmの前半部分を終えたあと151kmのニュートラル区間を走り、そこから207kmの後半部分を行うという合計611km(2輪部門は631km)が予定されていたが、主催者は後半部分をキャンセル。前半部分終了後移動区間でアントファガスタへ至るルートに変更した。残った前半部分は7日のイキケからアリカ間のコースを逆に行くもので、全く同じ部分もある。延々と続く埃の酷いピストやフェシュフェシュ、大きな砂丘越えなど難関続きの一日となった。

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日野レンジャー2台でトラック部門の市販車部門に参戦している日野チームスガワラはこのSSで1号車菅原義正/杉浦博之組が途中トラックには狭い谷間のピストやナビゲーションの難しさに苦労しながらもSS総合13位/市販車部門3位/排気量10リットル以下2位でゴール。一方、2号車菅原照仁/鈴木誠一組はCP(チェックポイント)1から2 間の砂丘の入り口でミスコースを喫し、約40分ほどタイムロス。その後終盤の砂丘の頂上で軽いスタックをしたものの素早いリカバリーによって同18位/市販車部門5位 /10リットル以下3位で無事SSを終了した。しかし、市販車部門/排気量10リットル以下クラスの首位を争うオランダのJ・エルフリンク(メルセデス・ベンツ・アクサー)組が1号車よりも23分08秒速い総合9位で同SSを終えたことにより累積順位で1 号車を逆転。2号車のトラック総合11位/市販車部門2位/10リットル以下クラス首位の座はゆるがないものの1号車は総合14位/市販車4位/10リットル以下3位に順位を下げる結果となった。

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明日10日はアタカマ砂漠の中心地コピアポへ向けて508kmのロングSSが行われる。小型軽量な日野レンジャーの特性を活かし、再び砂丘が待ち受ける難関ステージで挽回を図るべく、アントファガスタのビバークでクルーとメカニックは意欲を漲らせていた。

菅原義正/砂丘越えは直っすぐ登らず迂回したりして無事にクリア。しかし下りたときに右側のヘッドライトを路面にぶつけたり、右側前輪がトーアウトしたりと不運続きでした。エルフリンクさんに抜かれはしましたが、明日からの砂丘ステージでなんとか挽回したいと思います。

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難関だったステージを振り返る菅原義正/照仁

杉浦博之/砂丘の上り下りをしている間にナビのパネルに額をぶつけてしまいました。大したことはありません。ピストのワダチが幾重にもなっていてナビゲーションは本当に難しかったです。

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ロードブックの確認を行う鈴木誠一、杉浦博之ナビゲーター

菅原照仁/砂丘の手前でカップ(方位)にあわせて入るところが分からず、同じところを3回回ったりしてタイムロスしました。最後は砂丘の頂上で亀の子になりましたが、一緒に埋まっていた4輪車を掘り出すのを手伝い、先に出せたそのクルマに牽引してもらって短時間で脱出。ともあれ難しい一日でした。

鈴木誠一/砂丘の難易度は思ったほどではありませんでしたが、7日や6日に走ったワダチが残っていたりしてナビゲーションはやっかいでした。車両は大きな問題はありませんが、エアコンブロアモーターのノイズが酷く、車内の会話が遮られるほどでした。

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2号車のエアコンブロアを点検する橋場、末次メカニック

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アントファガスタの海岸に設けられたビバークで整備を受ける日野レンジャー

トラック部門 ステージ順位
順位 No. ドライバー メーカー タイム
総合 * **
1     504 ALES LOPRAIS (CZE) TATRA 02:23:43
2     502 FIRDAUS KABIROV (RUS) KAMAZ 02:28:46
3     500 VLADIMIR CHAGIN (RUS) KAMAZ 02:37:48
4     507 FRANZ ECHTER (DEU) MAN 02:43:36
5     512 EDUARD NIKOLAEV (RUS) KAMAZ 02:46:23
9 1 1 516 JOHAN ELFRINK (NLD) MERCEDES BENZ 03:27:44
11 2   528 MATHIAS BEHRINGER (DEU) MAN 03:40:25
13 3 2 513 YOSHIMASA SUGAWARA (JPN) HINO 03:50:52
14 4   538 CLAUDIO BELLINA (ITA) GINAF 03:53:59
18 5 3 526 TERUHITO SUGAWARA (JPN) HINO 04:30:12
19 6   517 JORDI JUVANTENY (ESP) MAN 04:32:37
25 7   533 TEUN STAM (NLD) MERCEDES BENZ 05:20:31
26 8 4 554 YANG LI (CHN) MAN 05:21:25
 トラック部門 累計順位
順位 No. ドライバー メーカー タイム
総合 * **
1     502 FIRDAUS KABIROV (RUS) KAMAZ 2:12:26
2     504 ALES LOPRAIS (CZE) TATRA 2:28:48
3     500 VLADIMIR CHAGIN (RUS) KAMAZ 2:40:48
4     512 EDUARD NIKOLAEV (RUS) KAMAZ 3:56:21
5     507 FRANZ ECHTER (DEU) MAN 4:38:13
9 1   528 MATHIAS BEHRINGER (DEU) MAN 9:04:32
11 2 1 526 TERUHITO SUGAWARA (JPN) HINO 11:28:54
13 3 2 516 JOHAN ELFRINK (NLD) MERCEDES BENZ 12:47:43
14 4 3 513 YOSHIMASA SUGAWARA (JPN) HINO 12:55:31
15 5   517 JORDI JUVANTENY (ESP) MAN 13:49:55
19 6   538 CLAUDIO BELLINA (ITA) GINAF 16:04:16
26 7 4 554 YANG LI (CHN) MAN 33:36:13
 

* :市販車クラスの順位 **:排気量10リットル以下クラスの順位
※順位はレポート執筆後に更新(修正)されることがありますので、ご了承ください。

(日野HP ダカールラリー最新ニュースより)

 

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