「トラックドライバー不要」が現実に? 中東・UAEが一部に自動運転トラックを採用した大規模な貨物輸送網を構築へ

「ファルコン・ライズ・グリッド」の内容は?

「トラックドライバー不要」が現実に? 中東・UAEが一部に自動運転トラックを採用した大規模な貨物輸送網を構築へ
グリッドはUAE北部のシャールジャ、東部のアル=アイン、ペルシャ湾に面する最大都市ドバイ、中西部の首都アブダビ、西部のアル=ルワイスなどを結ぶ

 ファルコン・ライズ・グリッドは、UAEの首都アブダビと、最大都市のドバイ、同国北部でペルシャ湾とオマーン湾にまたがる要衝シャールジャなどを通る550kmに及ぶネットワークで、2000台の電動トラック、200台の(電動の)自動運転トラック、500基の充電器を含む8か所の充電ステーションなど、アインライドの貨物モビリティをフルで提供する。

 (他にハリファ港、第3の都市・アル=アイン、石油精製施設のあるアル=ルワイスなどを結ぶ)

 アインライドはオランダのダフ製とみられるトラックの電動化のほか、キャブ(運転席)を持たない自動運転(無人)トラックの開発も行なっている。同社の無人トラックにはドライバーが乗るスペースはないが、安全のために人間がリモートで監視する遠隔オペレーションという仕組みを採用する。

 このためトラックドライバーは不在だが、その仕事が不要になるのではなく、同社は「トラックのオペレーション」という新しい形態へ移行するのだとしている。

 ファルコン・ライズ・グリッドはアインライドのデジタルプラットフォーム「サガ」によって計画、最適化、モニターされる「グリッド」システムに基づくもので、陸上貨物輸送の管理を単純化し、非効率を排除し、中断することのない輸送オペレーションを提供するという。

 積極的に市場を拡大しているアインライドは、過去12か月間にドイツ、イギリス、ベネルクス3国(ベルギー・オランダ・ルクセンブルク)での市場展開を発表しているが、中東では初めてのプロジェクトとなる。

 ファルコン・ライズ・プロジェクトは5か年計画で、これにより同地域の貨物輸送において、コスト競争力を維持しながらCO2排出量を95%削減することを見込んでいる。

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