日本提案の国際基準を多数採用!! トラック・バスの「後退時警報装置」搭載義務化へ

安全装置へのドライバーの意見は

 トラックマガジン「フルロード」第45号の『トラックドライバー通信』には、安全装置に対するドライバーの意見が寄せられている。最後に義務化が進む安全装置への現場の声を紹介する。

●鰻さん
 「サイドガードアシストや、サイドカメラ、デジタルミラー等、新しい装備はドライバーとしては欲しいですが、トラックの架装仕様によっては装備が不可な車両もあります。

 それに、新車をバンバン入れ替えられる大手や、長距離を走る会社、排ガス規制等の制限がある地域の会社なら、早く乗れる可能性もありますが、地場メイン等で走行距離が短い運送会社、地方の運送会社、中小企業では入れ換えに時間がかかります。

 どんな安全装備をつけていても、ドライバー自身がそれを活用できなければ、事故が発生する可能性は高くなります。機械に頼らず、ドライバー自身でしっかりと安全を確認し運転して欲しいです」。

●みゆさん
 「20年くらい前だったか、左ウインカーを出すのと同時に『左に曲がります』という音声や警告音で外部(歩行者側)に注意を促すような装備があったように記憶しています。

 ですが、注意しなければならないのは運転手側であり、歩行者の姿をほとんど見かけないような地域や深夜(特に住宅街)で鳴り響いていたらちょっと迷惑かも、なんて思っていたことがありました(関係者の皆様ごめんなさい)。

 逆に付近の歩行者等を検知すると運転手に警告音で知らせてくれる機能があれば便利だと思いますね。

 そんなセンサーやカメラのような機能はあくまで安全確認の補助的なシステムであって、運転をしている人間が安全確認を丸投げして怠慢するようになってしまっては困りますけど(笑)」。

●ひろしさん
 「装備が無いよりも有るほうが安全性のメリットは当然あると思います。でもそれに頼りきって逆に油断してしまう事はないですか?

 バックカメラが良い例だと思います。昔はバックカメラ未装着の車両も多かったと思いますが、最近のトラックはバックカメラ未装着の車両を探すほうが難しいほど普及しています。

 バックカメラを装着する事でバックする時は楽になりましたし、車両事故も減ったと思います。それは良い事ですが、運転技術は昔に比べて劣化していると思います。今ではバックカメラ無しでは後ろに下がれない体になってしまった運転手さんも少なくないんじゃないでしょうか?

 僕もその中の1人なので何も言えませんけどね……。

 不安を感じた時は運転席を降りて後方確認するようにしています。僕はクルマの装備云々も大事だと思いますが、やはり運送会社の教育システムを充実させて運転手自身のプロ意識を高めることも重要だと思います」。

【画像ギャラリー】トラック・バスで義務化される予定のバックアラームとその搭載車(9枚)画像ギャラリー

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