初夏の目覚めは……
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コラム
最近は窓を開けて寝ているので、ピ~チク♪パ~チク♪、小鳥の鳴き声で目覚めることが多くなりました。中でものウグイスの澄んだ鳴き声は別格で、いかにも初夏の気持ちのいい朝を演出してくれる鳴き声のような気がします。考えてみれば、子供の頃、横浜で「ホ~ホケキョ」なんて鳴き声を聴いたことがなかったから、山里の鳥のイメージが強いウグイスも生息域を広げているんでしょうね、家の周りでもあっちの藪で「ホ~ホケキョ」、こっちの梢で「ホ~ホケキョ」と、春先はかしましいくらいでした。
かしましいといえば、今年も隣家に営巣したシジュウカラの巣立ちは、もっとかしましいんですね。親鳥が「ツクピーツクピー!」巣立ちを促すものの、雛鳥たちはまだまだ勇気が出ずに「ピーピー!ピーピー!」親鳥に助けを求めて鳴き交わし、これも毎年繰り返される風物詩の一種で、なんとも微笑ましい。
そういえば、先日取材した架装メーカーのモータープールでこんな光景を見ました。
よく見ていただけばお分かりの通り、フロントグリルにネットが張られています。聞けば、このところ需要が急増しており、架装待ちのシャシーが長期間停め置きされるケースが多いので、小鳥がエンジンルームなどに巣をかけないようする鳥除けのネットなんだとか。自動車に巣づくりをする鳥ととしてはハクセキレイなんかがよく知られていますが(駐車場なんかでよく小走りしているせわしない鳥ですね)、ちなみに国土交通省自動車交通局が平成22年4月にまとめた「エンジンルーム内の可燃物置き忘れなどに関する調査結果」によると、貨物自動車の14件の車両火災のうち4件が「鳥が持ち込んだ可燃物」(=鳥の巣)だったそうで、これは乗用車など他の車種では見られない特徴なんだとか。特に長期間使用していなかったトラックに多く報告されており、「エンジンルームの配管は樹木の枝に似ていることに加え、冬でも暖かく外敵も少ない」こともあり、車両の下のすき間から小枝などを持ち込んで営巣するケースが多いみたいです。
フロントグリルのネットは、可愛い小鳥たちへの配慮であると同時に、車両火災の防止にも繋がっていたんですね。
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