追想記(並走車15)
前回の時間の計算で記入ミスがあったので訂正いたします。
500km÷91km/h=5.5945と書きましたが、正確には5.4945でした。90km/hとの違いは、約3~4分の違いなので、計算はそのままに致します。
さて、前回の続きに移ります。時速90km程度で走っていて、いきなり右側車線に飛び出して、後ろを入ってきた乗用車や4tトラックに急ブレーキを踏ませる行為は、特に乗用車のドライバーには無謀運転に映るのは必至です。
もちろん、以前の120~140km/hで爆走して乗車を追い回すトラックに比べればマシかもしれませんが、それでも非常識極まりない運転に映るはずです。僅かな時間を稼ぐために、いや、違いますよね? 時間ではなく、「そうは言っても……」。そうなのです。自分が決めたスピード、または自分が運転するトラックのリミッターに合わせたスピードにいつの間にか慣れ親しんで、そのスピードのまま走らないと満足できない感覚に見舞われているだけではないでしょうか。たった1km/h差の追い越しは、時間を節約すると言う整合性はなく、もちろん安全運転とは程遠いものです。何ら正当な理由はないのです。
もちろん、80km/hで走る乗用車を追い越す場合も同様です。90km/hで走りたいのに、前を乗用車が80km/hで走っている。それを追い越した途端、並走された。だけど、よく考えていただきたい。その乗用車はずっとあなたの目的地まで一緒ですか? ずっと並走しますか? 違いますよね。
せいぜい数百メートルではありませんか? その時間の節約は微々たるものです。まして、後ろを走ってくる乗用車や4tトラックに気を遣う。もちろん、その乗用車を追い越すなとは言いません。追い越してもいいのです。ですが、それで腹を立てイライラしても何もならないと言っているのです。何故なら、僅かな時間の節約を信じて、あなたは追い越しという行動に移っているのです。まして、後ろに迷惑をかけるのも知っているのにかかわらずです。いえいえ、並走してくることも予想しているのではないですか? なのに、その乗用車に苛つくのは、おかしいと思いませんか? 彼らには悪気はないのです。
もう一度繰り返します。追い越しても僅かな時間の節約にしかなりません。そして、並走されることも予想出来ているはずです。その結果、右側車線を走ってくる車に迷惑になることも予想できるはずなのです。なのに、追い越しという行動に出ているのはあなたです。悪気の無い乗用車に腹を立てるよりも、その状況を把握しているのにも拘らず追い越すあなた自身に腹を立てなさい。そして、あなた自身に苛ついてください。
自ずと、どのタイミングで追い越すのか、次第にわかってきます。
これで、高速での並走車を終わります。
トラさんのブログ「長距離運転手の叫びと嘆き」
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