2026年2月に本格生産がスタートした、カヤバの大型ミキサー車「MR42/MR44」のフルモデルチェンジ機。モデル名が変わらず、見た目も従来型とそっくりだが、中身は大きな進化を遂げている。同社・熊谷工場で完成したばかりの市販モデル1号車を取材した。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
※2026年3月発売「フルロード」VOL60より
従来比130〜140kgの軽量化を実現
新型「MR42/MR44」では、さまざまな部位を一新した。その最大のポイントがミキサドラムの材料置換だ。
すでに完成の域に達しているドラム形状を継承しながら、ドラム材質をよりハイグレードな高張力鋼へ変更。強度を大幅にアップすることで、板厚の薄肉化=軽量化を実現した。なおドラム内部のブレードは材質、形状とも従来と同じである。
大型ミキサ車は運用年数が長く、摩耗や斫り(付着した生コンを剥がす作業)への対応もあり薄肉化しにくい面があるが、今回の材料置換では耐久試験をはじめ、試作車10台による数年間の長期モニターを実施、充分な耐久性を実証しているという。
また、フェンダー、フェンダーステー、フロントステップ、ドライブシャフトカバー、サイドステップ、泥除けカバー、デフカバーなど強度に影響しない部品の材質もスチール製からアルミ製に変更。軽量化と耐腐食性アップを図っている。
軽量化は従来比130〜140kgにおよび、ある国産メーカーの大型ミキサー専用シャシーへの架装では最大積載量10.2トンを実現。それ以外でも9.7〜9.8トンを実現し、従来よりも「積める」大型ミキサー車となっている。
安全性&メンテナンス性も大幅にアップ
また、ドラム後方の昇降用ステップは、最上段の面積を拡大し、手すり形状を柵状のデザインに変更。より昇降しやすく、かつ転落しにくいものとし、作業安全性を大幅に向上させている。
これはユーザーのより高い作業安全ニーズに応えて行なわれたもので、ステップ面積は従来比約1.6倍もアップ。形状もより足を踏み外しにくいデザインとなり、実際にのぼってみると、安心感はこれまでと比較にならないほど高く感じる。
このほか新型はドライブシャフトカバーがリッド化され、シュート支持部の摩耗や腐食を防ぎ、可動機構のスムーズな動きを維持するグリスニップルが新たに搭載。
さらに定期交換を推奨している油圧作動油、オイルフィルター、減速器用潤滑油の交換時期を書き込める「メンテナンスシール」も採用するなどメンテナンス性も向上している。
安全性やメンテナンス性の改善・向上は少子化時代において車両の安全な稼働を支えるための取り組みといえ、地味ながらも「これから」を見据えた進化だといえるだろう。
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