日野デュトロの「今でしょ!改良」に対して、三菱ふそうキャンターは架装ラインナップの追加です。日本のキャブバッククレーンは、ほとんどが吊り下げ式のケーブルクレーンですが、これはヨーロッパなどで主流のナックルブームタイプですね。東日本大震災の復興支援車両であるメルセデスベンツ・ゼトロスなどに架装されていたので覚えておられる人も多いと思いますが、ブームに「肘関節」が付いているので効率的な荷役ができ、また、アタッチメントの装着によりさまざまな作業が行なえるというスグレ物です。以下、三菱ふそうのプレスリリースの要約です。
三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、本日、ナックルブームクレーン(屈曲式クレーン:オーストリア・パルフィンガー社製)を国内向け小型トラック用の架装ラインナップとして採用したことを発表した。
ナックルブームクレーンは、海外では車載クレーンの主流となっており、MFTBCの欧州向け車両でも多くの採用実績がある。今回、国内商用車メーカーとして初めて架装ラインナップとして採用することを決定したもの。
ナックルブームクレーンの特徴として、ブームの先端にフックがあり、ワイヤー無しで直接荷を吊り上げる点にあり、そのため効率的なクレーン作業が可能となる。またブームを折りたたむことにより、コンパクトに格納することが出来、荷物の邪魔にならず、荷台スペースを有効に活用できる。また、油圧アタッチメントの装着により、クレーン作業のみならず、土砂の積み込み作業など、幅広い作業に活用することが可能となっている。
特に4WD車は車両レイアウトの関係で国内一般のクレーン架装ができなかったが、パルフィンガー社製のナックルブームクレーンはオプションのアウトリガー回転格納により、4WD車への架装が可能になった。 なお、対象車種は、小型トラック「キャンター」で、アフターサービスは、パルフィンガー社の日本代理店のマルマテクニカ株式会社(本社:神奈川県相模原市)を通じて行なうという。
パルフィンガー製ナックルブームクレーンを搭載した
小型トラック「キャンター」(撮影用特別仕様車)
パルフィンガー社製ナックルブームクレーン概要:
最大作業半径/空車時定格総荷重 6.3m/370kg~9.0m/460kg(3段ブームの場合)
ブーム段数 2~5段(油圧ブーム段数は1~4段)
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