トラックドライバー不足が深刻化している中、いわばエントリークラスの小型トラックのイージードライブ化は、意外と大きなファクターではないかと思います。また、標準装備化でネックとなるコストアップを抑えた決断は、なかなかのものだと思います。今回の三菱ふそうの「DUONIC」の「技術開発賞」受賞は、それらも加味しての評価と言えるかもしれませんね。以下は、三菱ふそうのニュースリリースの要約です。
三菱ふそうトラック・バスは、本日、社団法人自動車技術会が発表した第62回自動車技術会賞で「技術開発賞」を受賞した。 受賞したのは、小型トラック「キャンター」に標準装備した、トラックで世界初となるデュアルクラッチ式トランスミッション「DUONIC(デュオニック)」。
「DUONIC」は、2010年11月にフルモデルチェンジした小型トラック「キャンター」に、トラックとしては世界で初めて採用し、全車に標準装備。乗用車並みの使い勝手の良さと低燃費性能により好評を得ている。最大の特長は、シフトショックや駆動力の抜けがない、スムーズでシームレスな変速。このため、ドライバーを運転のストレスから解放し、運転への集中力を高め安全性向上に貢献する。また、ショックのない走りにより積荷の安定にもつながる。変速制御には、三菱ふそうが長年培ってきたファジィ制御も採用。さらに、湿式のデュアルクラッチを採用したことにより、アクセル操作なしでの低速走行(クリープ走行)も可能とした。
なお社団法人自動車技術会は、1947年に創立した学術団体で、自動車を通して産業経済の発展や国民生活の向上に寄与することを目的に活動している。自動車技術会賞は、1951年から自動車技術の向上発展を奨励することを目的に制定し、学術貢献賞、技術貢献賞、浅原賞学術奨励賞、浅原賞技術功労賞、論文賞、技術開発賞、の各6つの賞がある。今回受賞した「技術開発賞」は、自動車技術の発展に役立つ新製品または新技術を開発した者に贈られる賞である。
なお、授賞式は、5月24日(木)にパシフィコ横浜で開催される「自動車技術会春季大会」にて行なわれる。
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