三菱ふそう「eキャンター」は日本仕様だけでも28車型をラインナップしているが、これは日本のEVトラックの中でも段違いの車型展開だ。さらにボディ架装に関しても平ボディからバンボディ、特装車に至るまで豊富な車種を用意しており、これが「eキャンター」の強みの1つになっている。
つまり、自社に最適な1台を見つける「クルマ選び」ができるEVトラックというわけだが、このほどその「クルマ選び」をより簡単により楽しくサポートする新たなツールが登場した。果してどんなものだろう?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/フルロード編集部、三菱ふそう
国内商用車メーカー初のオンラインシミュレーター
三菱ふそうが新たに導入したのはオンラインシミュレーター「FUSOコンフィギュレーター」というもので、公式ウェブサイト上に一般公開。車両のバーチャルな試作を通じて、車体や架装などの仕様や、ビジネスに用いるEVトラックに必要なサービスをシミュレーションするものだ
FUSOコンフィギュレーターは、三菱ふそうが営業向けの商談ツールとして開発し、営業現場で活用している「ソリューションコンフィギュレーター」を、ユーザーの「eキャンター」検討をさらにサポートすることを目的に、一般公開版として再設計したものだという。
「eキャンター」の購入フローをバーチャルに体験することで、これまでユーザーが直接アクセスする機会が限られていた「eキャンター」の仕様やEVトラックに必要なサービスに関する情報を気軽に確認できるうえ、ユーザーごとの事業形態に即した仕様を検索することができる。
特に「eキャンター」の導入を初めて検討しているユーザーの情報収集に役立ててもらうことを意図しており、FUSOコンフィギュレーターを通じて、車両とともに検討が必要なサービスについても、パートナー企業が提供するサービスを含めて実感することができるようになっている。
オンラインで「クルマ選び」を疑似体験
FUSOコンフィギュレーター上では、画面上に表示される車体や架装、車体カラー、サービス等のオプションを選択していくことで、最終的には車両の3Dイメージが表示される。
ユーザーが想定される走行距離や車両サイズなどをもとに、車両を絞り込んでいくことが可能になっている。ただし、FUSOコンフィギュレーターは初期検討への活用を主な目的としているので、価格や補助金情報などの一部要素は含まれていないという。
シミュレーションは、まずGVW、積載量、航続距離(バッテリー搭載数)、キャブ幅を選択し、ベースシャシーを選定。その上で架装、外装、内装、シャシー、安全装備の各項目を選択できるようになっている。架装は、平ボディ、バン、ウイングバン、冷凍・冷蔵バン、キャリアカー、塵芥車、ダンプカー、脱着車がラインナップしている。
ちなみにEVトラックの導入検討にあたっては、車両自体だけでなく、充電設備や走行ルート、メンテナンス、各種補助金などEVトラックの運用をサポートするサービスについても考慮する必要があり、ユーザーの手間となっているという。
FUSOコンフィギュレーターの選択フローは、EVトラックを検討する上で必要な要素の取りこぼしがないよう設計されており、初期検討において、ユーザーのEVトラックに関する理解の促進にも活用してもらえるようになっている。
また、本格的な検討とさらなる詳細情報を希望する場合は、FUSOコンフィギュレーターでの検討内容をユーザーの最寄りのFUSOディーラーに送付の上、ユーザー個々の要望に応じた見積等を依頼できる機能も備えているという。
三菱ふそうでは、FUSOコンフィギュレーターの提供によって今後ともEVトラックのフロントランナーとして、ユーザーのEVシフトをソフト・ハードの両面でサポートしていく、としている。
●「FUSOコンフィギュレーター」のURL
https://configurator.mitsubishi-fuso.com/
コメント
コメントの使い方