1月1日、ダカール2023は第1ステージをヤンブ近郊のシーキャンプを基点にしたループコースで実施。SS距離は368kmと、本格的な競技の始まりである。
トラック部門に参戦する日野チームスガワラの日野600シリーズ(菅原照仁/望月裕司/染宮弘和組)は前日のプロローグランで燃料系トラブルが発生して遅れたため、この日の出走順は後方からとなったが、持ち前の力量で追い上げ、同部門総合10位(暫定)で気を吐いた。
文/トラックマガジン「フルロード」(日野チームスガワラSNSより)、写真/日野チームスガワラ
いきなり難易度の高いSSへ
この日のルートはシーキャンプから42kmのリエゾン(移動区間)で一旦北上して紅海岸沿いの SS(競技区間)スタート地点へ。SSは海岸線の内側を南下するルートで、最初は海岸沿いを走るが、すぐに山間地に入る。
路面はグラベルに始まり、岩の多い山間路や砂地のピスト(未舗装路)と変化。終盤には砂丘も登場するバラエティに富んだ内容だった。ゴール後は193kmのリエゾンで北上してシーキャンプに帰着。総距離は603kmとまずまずの長さで、初日としては難易度も相応に高かった。
前日のガス欠症状は短いステージ距離に合わせて燃料搭載量を減らした結果、燃料タンク内の液面が低い状態となり、走行中の慣性力による偏りで燃料を汲み出す配管に空気が混入しやすくなったものと判断された。
チームは対策を検討するとともに、当面は燃料を多めに搭載することで対応する。
セッティングが奏功し先行車を次々パス!
日野600シリーズは見直したサスペンションセッティングも奏功して快調に推移。37番手スタートから先行車を次々とパスして37km地点までに16位に浮上すると、その後も手堅い走行を続け、日没後に到達した終盤の砂丘も無事に走破してトラック部門総合10位の好成績でゴールした。
この結果により前日のプロローグランの走行タイムを加算した累積順位は同部門総合15位となった。
車両がシーキャンプに帰着したのは夜9時頃。2日はシーキャンプから東に向かいアル・ウラへ。山間地に入る行程で430kmの競技が予定されている。大きなトラブルは発生していないが、メカニックたちは入念な点検整備作業に取り掛かった。
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