チョットだけよ～！ 春の予感 そんな気分～ 最新「フルロード」第16号・あったかいんだからぁ～第12報

「歌うヘッドライト」のエンディングが胸に迫る「ビンボー運ちゃん回顧録」

硬軟織り交ぜてお送りする「フルロード」第16号ですが、「FULLLOAD IMPRESSION」が「硬」なら、「軟」の代表は「ビンボー運ちゃん回顧録」と決まっております。大雪と事故の影響で、群馬と長野の県境付近で大渋滞に巻き込まれ、行くも地獄・戻るも地獄、にっちもさっちも行かなくなったビンボー運ちゃんですが、渋滞も少しずつ解消され、前途に光明が……。と、思ったのも束の間、彼の前にはさらなる艱難辛苦が待ち構えていたのでした。しかし、それでもビンボー運ちゃんは走り続けます。そこには「何が何でも荷物を届けるんだ！」という愚直なまでの運転手の性（サガ）が垣間見え、深い共感を呼びます。沈む夕日と競争し、極端な前荷で跳ねる車両と格闘し、ツルツルに凍った夜更けの坂道にツルハシで挑み、遂に歓喜のゴールへ！　凍った路面、見上げるオリオン、頬をつたう涙……。エンディングに流れる「いすゞ歌うヘッドライト」の「夜明けの仲間たち」は、このシリーズ始まって以来の感動を呼ぶ秀逸なシーンであります。おそらく、ビンボー運ちゃん史に残る名シーンとして今後とも語り継がれていくことでしょう、喝采を浴び、さらに多くの失笑を浴びながら……。