新型日野デュトロハイブリッドのように、ハイブリッドシステムそのものを大幅に改良したわけではないようだが、日野レンジャーハイブリッドも新型に切り替わった。
日野自動車は、中型ハイブリッドトラック「日野レンジャー ハイブリッド」を改良し、平成22年(ポスト新長期)排出ガス規制に適合させて11月1日に発売する。
新型「日野レンジャー ハイブリッド」は、ディーゼルエンジンと電気モーターの2つの動力源を持ち、通常走行時はディーゼルエンジンで走行、減速・制動時には発電機を兼ねる電気モーターで減速エネルギーを回生しバッテリーに蓄電、発進・加速時にはモーターがエンジンをアシストするパラレル式ハイブリッドシステムを備えたトラックである。通常は熱として大気中に放出している減速エネルギーを回生・利用することにより、燃費を向上させ、CO2の排出量低減が可能になる。新型「日野レンジャー ハイブリッド」の重量車モード燃費値は8.2km/Lで、相当するディーゼル車の7.4km/Lに対し約11%向上している。
主な特長は、
●JO5E型エンジン(排気量5.123L)本体の改良と、尿素を使わずにNOxを削減する「新DPR」の採用により平成22年(ポスト新長期)排出ガス規制に適合させた。尿素水タンクや関連デバイスが不要なため従来の平成17年(新長期)排出ガス規制適合車に対して重量の増加をミニマムに抑制、尿素水の補充をする必要がない。
●J05E型エンジンは最高出力を132kW(180PS)から140kW(190PS)にアップ、さらに高速走行主体の用途に合わせて155kW(210PS)を新規設定。
●また、ハイブリッドシステムの制御を改善しエンジンの低回転域でのアシストを増強しトルクアップ、これにより最終減速比を高速レシオ化した。エンジンのパワーアップとあわせて燃費向上とともに動力性能の向上も実現している。メーター内のハイブリッドインジケーターにはエネルギー回生やアシストの状態を分かりやすく表示し、ドライバーの省燃費運転を支援する……など。
なお今回発売の「日野レンジャー ハイブリッド」は、平成27年度燃費基準を達成しており、平成21年度税制改正における自動車重量税および自動車取得税の特例措置(エコカー減税)により新車購入時の自動車重量税と自動車取得税が免税となる。
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